研究課題/領域番号 |
12305011
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
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研究分担者 |
竹内 孝次 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10134470)
畑村 洋太郎 工学院大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40010863)
松本 潔 東京大学, 大学院・情報処理工学系研究科, 助教授 (10282675)
鷲津 正夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10201162)
田中 秀治 東北大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (00312611)
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キーワード | 3次元微細構造 / バイオハンドリング / 近接場光学 / 電子ビーム堆積法 / 集束イオンビーム加工法 / DNA |
研究概要 |
本研究では、微小な生体物質を固定・操作・分析するためのもつツールを10nmのオーダまで微細化することを目的として3次元微細構造の加工技術の開発を行った。平成14年度は、微細な3次元構造を溝状・針状・管状・粒状構造に分類し、以下のような項目で研究を行った。 ・針状構造物の微細加工技術の開発 査型電子顕微鏡のビームを用いてカーボンを堆積させる、電子ビーム堆積(ElectronBeam Deposition)法の開発を行った。EBD法によってナノメートノレサィズの針を原子間力顕微鏡のカンチレバー先端に形成し、これを近接場光学顕微鏡の散乱プローブへ応用した。φ10nm、長さ1μmのアモルファスカーボンの針をもつ散乱プローブを製作し、φ20nmのビーズとφ200nmのビーズが混在した試料の観察を行った結果、従来の散乱プローブでは得られなかった、φ200nmのビーズの近傍にあるφ20nmのビーズの光学像を得ることができ、製作した散乱プローブが高アスペクト比物体の高分解能観察に有用であることを示した。 ・管状および粒状構造物の微細加工技術の開発 集束イオンビームを用いて微細ガラス管を加工し内径500nm程度の管状構造を作製する研究を行った。またこの構造をさらに利用して粒状の微細構造を生成するシステムの開発を行った。ピエゾ素子を用いて上記管状構造(微細ピペット)を上下に駆動し、ガラス基板上にφ1μm程度の液滴を形成しゲル化するシステムを開発した。またこの粒に遺伝子を封入して、植物細胞の形質転換用のカプセルに応用できることを示した。
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