研究分担者 |
島本 聡 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (10118664)
伊藤 幸雄 八戸工業大学, 工学部, 教授 (70006196)
井小萩 利明 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90091652)
根岸 利一郎 埼玉工業大学, 人間社会学部, 講師 (70237808)
巨 東英 埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (10255143)
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研究概要 |
高速水中水噴流周りには多数の高壊食性縦渦キャビテーションを含むキャビテーション気泡雲が発生し,この気泡雲の局所的崩壊に伴い気泡雲中には噴流水圧の数千倍以上の数百GPaの高衝撃圧を発生する.このような高衝撃圧を用いたピーニング加工法が原子炉などで実用化が進められている高速水中噴流ピーニング法であり,さらに,気泡雲中では衝撃波を伴う衝撃圧がほぼ一様になるという特性を極度に利用したものが複雑形状機械部品に対して有効な我々が提案した一様大気気泡雲式水中噴流ピーニング法を確立するための系統的研究を行った. まず,高速写真観察により,高壊食性縦渦キャビテーションの挙動,特に水温上昇によりこの縦渦キャビテーションが著しく助長される事実(したがってピーニング効果が桁違いに上昇する事実を確認した.これは重要な知見である.さらに,感圧紙を用いて一様大気気泡雲式水中水噴流ピーニングが十分実用に適したものであることを確認した.また,このピーニング法を用いてハスバ歯車の表面を処理し,ピーニング時間を変更して歯車表面の強度を向上させた.X線応力測定法によって各種のピーニング時間で処理した歯車の表面における残留応力分布および残留応力の経時変化を調べ,最適なピーニング時間とこのピーニングの有効性を確認した.さらに,電解研磨法を用いて,歯車の深さ方向における残留応力分布を測定した.この結果より,一様大気気泡雲式水中水噴流ピーニングによって創成した高レベルの圧縮残留応力は歯車の幅広くなり,歯車の高耐久性を向上させることが検証された.
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