• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

超高速水中水噴流ピーニングによる機械部品の疲れ強度向上に関する流体工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12305013
研究機関埼玉工業大学

研究代表者

大場 利三郎  埼玉工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40006169)

研究分担者 島本 聡  埼玉工業大学, 工学部, 教授 (10118664)
伊藤 幸雄  八戸工業大学, 工学部, 教授 (70006196)
井小萩 利明  東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90091652)
根岸 利一郎  埼玉工業大学, 人間社会学部, 講師 (70237808)
巨 東英  埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (10255143)
キーワード噴流 / ピーニング / キャビテーション / 残留応力 / 気泡雲 / 機械部品 / 渦 / 衝撃波
研究概要

高速水中水噴流周りには多数の高壊食性縦渦キャビテーションを含むキャビテーション気泡雲が発生し,この気泡雲の局所的崩壊に伴い気泡雲中には噴流水圧の数千倍以上の数百GPaの高衝撃圧を発生する.このような高衝撃圧を用いたピーニング加工法が原子炉などで実用化が進められている高速水中噴流ピーニング法であり,さらに,気泡雲中では衝撃波を伴う衝撃圧がほぼ一様になるという特性を極度に利用したものが複雑形状機械部品に対して有効な我々が提案した一様大気気泡雲式水中噴流ピーニング法を確立するための系統的研究を行った.
まず,高速写真観察により,高壊食性縦渦キャビテーションの挙動,特に水温上昇によりこの縦渦キャビテーションが著しく助長される事実(したがってピーニング効果が桁違いに上昇する事実を確認した.これは重要な知見である.さらに,感圧紙を用いて一様大気気泡雲式水中水噴流ピーニングが十分実用に適したものであることを確認した.また,このピーニング法を用いてハスバ歯車の表面を処理し,ピーニング時間を変更して歯車表面の強度を向上させた.X線応力測定法によって各種のピーニング時間で処理した歯車の表面における残留応力分布および残留応力の経時変化を調べ,最適なピーニング時間とこのピーニングの有効性を確認した.さらに,電解研磨法を用いて,歯車の深さ方向における残留応力分布を測定した.この結果より,一様大気気泡雲式水中水噴流ピーニングによって創成した高レベルの圧縮残留応力は歯車の幅広くなり,歯車の高耐久性を向上させることが検証された.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 香林丈治, 内山恒久, 大場利三郎: "大ブロッケージ係数の場合のキャビテーション試験水槽測定部内の遷移レイノルズ数の特異な挙動"ターボ機械. 31-2. 91-96 (2003)

  • [文献書誌] 増淵公一, 香林丈治, 内山恒久, 大場利三郎: "上下壁影響が大きい二次元流路内の擬似SC空洞の超高速写真観測"ターボ機械. 31-2. 97-103 (2003)

  • [文献書誌] D.Y.JU(巨東英), T.Uchiyama, H.Machida, T.Kanawa, R.Oba, Y.Sunayama, H.Tsuda: "Improvement of Residual Stress In Gear Using Water Peening by A Cavitation Jet Technique"Journal of Materials Science Forum, Trans Tech Publications. Vols.404-407. 635-640 (2002)

  • [文献書誌] 津田 紘, 内山恒久, 巨 東英, 大場利三郎: "ウオータージェットピーニングによる歯車表面の残留応力改善"日本材料学会第51期学術講演会講演論文集. 227-228 (2002)

  • [文献書誌] 井萩利明, 浦西和夫, 大場利三郎: "TSJターボ機械協会指針「ポンプのキャビテーション損傷の予測と評価」TSJ-G001"ターボ機械協会. 1-113 (2002)

  • [文献書誌] 横田源弘, 大場利三郎: "垂直下向きに噴射された水中混気水噴流の挙動"日本混相学会年次大会講演論文集. 1-4 (2002)

  • [文献書誌] 大場利三郎, 島本聡, 巨 東英: "ウオータジェットピーニングによるギア強度の向上"平成14年度スズキ財団助成研究研究報告書. 1-14 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi