木質構造の動的強度に関する基礎研究

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 12305034
• 研究機関: 工学院大学
• 研究代表者: 宮澤 健二 工学院大学, 工学部, 教授 (10100372)
• 研究分担者: 神谷 文夫 森林総合研究所, 木材利用部構造利用科, 科長 ; 大橋 好光 熊本県立大学, 環境共生学部, 助教授 (70160603) ; 坂本 功 東京大学, 大学院・工学研究科・建築学専攻, 教授 (90011212) ; 鈴木 秀三 職業能力開発総合大学校, 建築工学科, 教授
• キーワード: 動加力実験 / 軸組工法 / めりこみ / 速度依存性 / 変形性能 / 等価粘性減衰定数 / 履歴特性 / 接合部

研究概要

本研究課題は2000年度科研費として追加採択されたものであり、今年度は研究着手が遅れているため、研究成果のとりまとめ中である。
今年度は以下の研究を行った。
(1)実大振動実験における履歴特性に関する研究
過去に行った実大住宅の振動実験より、層間変位及び各接合部における塑性率、等価粘性減衰定数、層せん断力分布及び履歴特性の分析を行い、静的実験との比較検討を行った。
(2)接合部の動的加力実験
木材同士のめりこみと釘接合部の動加力実験を行ない、加力速度の影響を調べた。剛性、降伏強度及び終局強度について速度依存性か確かめられた。
(3)軸組工法柱脚部のめりこみ加力実験
軸組工法の柱脚部はめりこみが問題になるところである。長期荷重時の方が問題となりやすいが、動加力についても確認がなされていない。そのため今年度は静的加力実験を行い、次年度動的実験を行う。
(4)面材耐力壁の動的加力実験
面面材耐力壁の動的水平加力実験を行ったが、現在分析中である。

研究成果

• [文献書誌] 宮澤健二: "偏心とねじれ"建築技術. 2000年10月. 140-145 (2000)
• [文献書誌] 重藤,宮澤,西谷: "平成12年度鳥取県西部地震木造住宅被害に関する研究"日本建築学会関東支部研究報告集I. 153-156 (2001)
• [文献書誌] 高木,宮本,小原,宮澤: "実大振動実験に基づく耐震性能に関する研究 その1 加力実験及び振動実験について"日本建築学会関東支部研究報告集I. 181-184 (2001)
• [文献書誌] 宮本,高木,小原,宮澤: "実大振動実験に基づく耐震性能に関する研究 その2 解析的研究"日本建築学会関東支部研究報告集I. 185-188 (2001)
• [文献書誌] 宮本,高木,小原,宮澤: "実大振動実験に基づく耐震性能に関する研究 その3 エネルギー吸収特性について"日本建築学会関東支部研究報告集I. 189-192 (2001)
• [文献書誌] 阿川,小原,宮澤: "合板耐力壁の応力測定及び応力分布に関する研究"構造工学論文集. Vol.47B. (2001)
• [文献書誌] 小原,宮本,西村,重藤,高田,宮澤: "枠組壁工法実大振動実験に関する研究"構造工学論文集. Vol.47B. (2001)
• [文献書誌] 小原,宮澤: "実大振動実験における履歴特性に関する研究"構造工学論文集. Vol.47B. (2001)