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2002 年度 実績報告書

空間構造の免震に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12305035
研究機関法政大学

研究代表者

川口 衞  法政大学, 工学部, 教授 (30061104)

研究分担者 千葉 義尚  法政大学, 工学部, 助手 (70171949)
阿部 優  法政大学, 工学部, 講師 (30061196)
吉田 長行  法政大学, 工学部, 教授 (30144877)
立道 郁生  前田建設工業(株), 建築エンジニアリング・設計部, 副部長(研究職)
キーワード空間構造 / 免震 / 振り子免震 / パドル免震 / 制振 / 免震床 / 振動実験 / TMD
研究概要

空間構造の免震および制振に関し、実験的研究ならびに解析的研究を行った。
研究者らが提案している「パドル免震装置」に関しては,引き続き実用化に向けた研究を行なった。すなわち,軽量な空間構造を支持するようなパドル型免震装置そのものの質量は,支えている屋根構造の質量に対する比率が大きくなってくる。この質量比により免震周期は変化するが,このときの変化の度合いをさまざまなパラメータを用いて数値解析および振動実験により確認した。さらに,パドル免震装置自体の形状を工夫することによって,目的とする標準固有周期を得られることが確認できた。
「並進振り子型免震装置」の研究に関しては,前年度,並進振り子の支点間距離により免震周期が調整可能であることを明らかにしているが,今年度はこのような特性を利用した「対称2点吊り振り子型免震構造」を考案した。吊り材をハの字型に広げた場合,支持された構造物は回転運動を生じるが,考案した装置によると,回転成分のない並進振動のみにすることができ,免震装置として有効である。本研究では原理模型実験および解析によりその動的挙動を検討した。
さらに,「並進振り子型免震」については,免震化された構造物の平面的なねじれ振動の影響が懸念された。例えば面積の広い不整形な屋根構造がこれに相当する。これについても原理模型実験と数値解析により検討を行なった。その結果,地震時に質量偏心がもたらすねじれ振動の影響は,建物の応答加速度を増幅させるが,その影響は数%程度であり,適切な設計により対処可能であることを示した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Mamoru Kawaguchi: "Seismic Isolation System and Traditional Structures"2nd International Congress on Studies in Ancient Structures, Istanbul. (On-CD). (2001)

  • [文献書誌] 島田圭一郎, 川口衞: "並進振子原理を用いた免震システムの開発 その3 対称2点吊り振子の性質について"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-2分冊. 595-596 (2002)

  • [文献書誌] 井出知良, 川口衞, 永田秀正, 服部宏己, 君島昭男: "並進振子原理を用いた免震システムの開発 その4 実構造物における自由振動試験"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-2分冊. 599-600 (2002)

  • [文献書誌] 川口衞, 野村和則: "転動振子原理を用いたパドル免震システムの開発 その3 パドル質量を考慮した設計"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-2分冊. 597-598 (2002)

  • [文献書誌] 川口衞: "「構造家の思考法-磯崎新設計「セラミックパークMINO」を中心に」"GA JAPAN. No.59. 86-90 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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