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2000 年度 実績報告書

脆性相を含む多相材料の強さと延性のトレードオフバランシング

研究課題

研究課題/領域番号 12305044
研究機関東京工業大学

研究代表者

三島 良直  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (00143660)

研究分担者 木村 好里  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (90262295)
熊井 真次  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00178055)
加藤 雅治  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50161120)
キーワード強度 / 延性 / 組織 / 靱性(じん性) / 金属材料 / 脆性相 / 多相材料
研究概要

本研究は脆性相を含む多相金属材料における延性発現機構を解明することを目的とし、脆性相の種類や分散形態を変えた多相金属材料を用いた機械試験とナノスケールの組織観察を行うことにより、室温延性と破壊の巨視的情報、さらには母相や界面における転位組織などの微視的情報を実験的に収集するとともに、これら実験結果を弾性論的解析手法により説明することを試みる。
本年度は、組織と機械的特性の関連についての最近の研究を広く調査し、析出相の結晶構造、母相との方位関係、析出相の形状・大きさ・分布状態と常温から高温に至るまでの強さ・延性・靭性との関係に関するデータを収集・整理するとともに、Feベース、Nbベース、Moベースの複相材料において状態図の検討をベースに合金成分と熱処理の組み合わせで種々の複相あるいは多相組織を作り出して、その機械的特性との関連調査を開始した。
具体的にはFe-Mn-Al-C系でfccオーステナイト固溶体を母相とし、同じfcc構造を基調とするE2_1型規則構造を有する(Fe,Mn)_3AlC金属間化合物を析出相とする合金では、熱処理方法の選択により析出相が優先的に結晶粒界に存在する場合と、粒内で母相と析出相がラメラー的に配向する場合を選ぶことが出来、後者が優れた室温延性を示すこと、またNb-Si-Ti合金では高温のみで安定なNb_3Si相の共析分解で形成するNb固溶体とNb_5Si_3相からなるラメラー組織においては、室温ではラメラー間隔が小さいほど強度が高く延性が低いのに対して、高温では強度と延性ともにラメラー間隔が大きいほど優れるという興味ある結果を得た。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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