研究課題/領域番号 |
12305052
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多比良 和誠 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10261778)
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研究分担者 |
川崎 広明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60332623)
倉田 博之 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90251371)
岩井 成憲 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10168544)
宮岸 真 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30323538)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | リボザイム / ジーンディスカバリー / アポトシス / アルツハイマー病 / がん転移 |
研究概要 |
ヒトゲノムの全遺伝子配列を解明する目的のヒトゲノムプロジェクトは、現在ほぼ完了しつつある。しかしながらこれらの情報を医薬産業やバイオテクノロジー産業で利用していくためには、個々の遺伝子が細胞内でどのような機能を有しているかを調べる必要がある。そこで本研究では、基質認識部位をランダマイズしたリボザイムライブラリーを用いて、有用な遺伝子を機能の面から探索できる方法(ジーンディスカバリーシステム)の開発を行い、実際に機能遺伝子の同定を試みる。このシステムの概要としては、リボザイムライブラリーを細胞内で機能させ、ある着目した細胞の表現型(癌細胞が正常細胞に変化するなど)が現れた細胞を回収して、そこで発現しているリボザイムの標的認識配列を解析すると、その着目した表現型と細胞内でリボザイムに切断された遺伝子の配列との関係を知ることができる。本研究では、ジーンディスカバリーシステムの中核となる新規RNA-プロテインハブリッド型高機能リボザイムの構築に成功した。この高機能ハイブリッド型リボザイムの基質認識部位をランダマイズしたライブラリー作製して、アポトーシス経路に関わる機能遺伝子の探索を行い、アポトーシス関連遺伝子を多数同定することにも成功した。さらに癌の転移に関わる機能遺伝子の探索を行い、多数の関連機能遺伝子を同定することにも成功した。以上の手法は、これまでの遺伝子解析では得る事が困難な機能遺伝子を探索することが可能であり、医薬産業やバイオテクノロジー関連産業で新しい産業基盤の創成が期待できる。
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