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2000 年度 実績報告書

光電変換インターカレータ分子による遺伝子検出とDNAアレイ法への展開

研究課題

研究課題/領域番号 12305054
研究機関九州大学

研究代表者

高木 誠  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90037739)

研究分担者 中村 成夫  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00264078)
竹中 繁織  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60188208)
キーワード光電流 / 遺伝子検出 / DNAチップ / インターカレータ / ルテニウム錯体
研究概要

本研究では、光電変換という全く新しい方法によるDNA検出の基礎技術の確立を目指すとともに、さらなる高感度化をはかる。DNAの検出は原理的には、ターゲットDNAとそれに相補的なDNAプローブによる二本鎖の特異的形成を利用する。
初年度はまず、光電変換部位であるルテニウム錯体をもつインターカレータ分子Ru(II)(bpy)2dppzを合成した。これを用いて、DNAの二本鎖形成時の光電流変化を次のようにして測定した。
水酸化ナトリウム水溶液と濃硝酸で前処理した金電極に、末端にSH基を導入したDNAをのせて放置し、一本鎖DNA修飾金電極を作成した。その後、メルカプトエタノールで未修飾電極表面をマスキングした。
光電変換インターカレーター分子を含む溶液中で、この電極に光を当てることにより発生する光電流を測定した。一本鎖DNAでの光電流の測定後、金電極を取り出し、相補的なDNAをのせて放置し二本鎖DNAを形成させた。これを用いて、DNAが二本鎖を形成したときの光電流を測定した。測定は窒素雰囲気下で行った。
0〜200mVの間で電位を変化させて光電流を測定したが、どの場合でもDNAが二本鎖を組んだとき、一本鎖DNAに比べ2〜4倍の光電流が流れた。これは、DNA二本鎖に親和性を持つ光電変換インターカレーターが、電極表面に濃縮された結果と考えられる。光電流値の大きさにより、一本鎖DNAと二本鎖DNAを識別することが可能となった。
測定条件の最適化、DNA二本鎖とより強く結合する光電変換インターカレーター(例えば縫い込み型インターカレーター)を合成すれば、一本鎖と二本鎖の差はさらに上昇すると思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Takenaka et al.: "DNA Sensing on a DNA Probe-Modefied Electrode Using Ferrocenylnaphthalene Diimide as the Electrochemically Active Ligand"Analytical Chemistry. 72(6). 1334-1341 (2000)

  • [文献書誌] K.Yamashita et al.: "Electrochemical Detection of Base Pair mutation"Chemistry Letters. (9). 1038-1039 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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