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2001 年度 実績報告書

メゾスコピックスケール空間の機能化

研究課題

研究課題/領域番号 12305060
研究機関京都大学

研究代表者

橋本 竹治  京都大学, 工学研究科, 教授 (20026230)

研究分担者 西条 賢次  京都大学, 工学研究科, 教務職員 (60115847)
竹中 幹人  京都大学, 工学研究科, 助手 (30222102)
長谷川 博一  京都大学, 工学研究科, 助教授 (60127123)
キーワードブロック共重合体 / メゾスコピック / ミクロ相分離 / 多孔体 / 共連続構造 / 金属超微粒子 / 機能性材 / 電子顕微鏡
研究概要

本研究は、ブロックコポリマーが形成する周期的多相構造(ミクロ相分離構造またはミクロドメイン構造)の一方のミクロドメイン相をオゾン分解法により選択的に除去して得たメゾスコピックスケールの孔径を持つ多孔体を用い、そのメゾスコピックスケール空間に機能を付与することにより高機能材料を開発することを目的とする。
平成12年度にはポリイソプレン-ポリ2ビニルピリジンジブロックコポリマー/ポリ2ビニルピリジンホモポリマーブレンドを用いたDouble Gyroid共連続ミクロドメイン構造に基づく多孔体の作製法を確立したが、平成13年度は、その多孔体中へのPd金属超微粒子の導入を詳しく検討した。金属超微粒子を導入する際の温度や反応時間などの条件が金属超微粒子の平均粒子径やその分布および密度に与える影響を調査し、金属超微粒子形成の機構を明らかにした。また、平成12年度に購入した超高分解能走査電子顕微鏡に付属する装置として、平成13年度はエネルギー分散型X線分析装置を導入し、特定元素のマッピング機能を用いた金属超微粒子の分布解析などを目指している。
アルコール還元以外の方法による金属錯体からの金属超微粒子形成法の検討も併せて行った。ブロックコポリマーやホモポリマーを用いた予備実験では、金属錯体蒸気を用いる方法や熱還元による方法でも効率的に金属超微粒子の導入が可能なことが判明した。この金属超微粒子形成過程は時間分解小角中性子散乱法によって観察できる可能性があり、そのための準備を行った。
また、ポリスチレン-ポリイソプレンジブロックコポリマーの特定のミクロドメイン中への低分子電荷移動錯体の導入を試みた。ブロックコポリマーをテトラチアフルヴァレン(TTF)とともに溶かした溶液から薄膜をキャストし、その薄膜に一方の成分に選択的な溶媒蒸気の存在下ヨウ素をドープさせると、そのミクロドメイン相に選択的に電荷移動錯体の結晶が生成する可能性が、その超薄切片の透過電子顕微鏡観察結果から示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] A.E.Ribbe, A.Okumura, K.Matsushige, T.Hashimoto: "Element spectroscopic imaging of poly(2-vinylpyridine)-block-polyisoprene microdomains containing palladium nanoparticles"Macromolecules. 34(23). 8239-8245 (2001)

  • [文献書誌] T.Hashimoto: "Phase transition and self-assembly in block copolymers"Macromol.Symposia. 174. 69-83 (2001)

  • [文献書誌] K.Yamauchi, K.Knoll: "A phase diagram for the binary blends of nearly symmetric diblock copolymers. 2.Parameter space of temperature and blend composition"Macromolecules. 34(18). 6495-6505 (2001)

  • [文献書誌] H.Jinnai, H.Yoshida, K.Kimishima, Y.Funaki, Y.Hirokawa, A.E.Ribbe, T.Hashimoto: "Observation of fine structure in bicontinuous phase-separated domains of a polymer blend by laser scanning confocal microscopy"Macromolecules. 34(15). 5186-5191 (2001)

  • [文献書誌] D.Yamaguchi, M.Takenaka, H.Haseawa, T.Hashimoto: "Macro-and Microphase Transitions in Binary Blends of Block Copolymers with Complementarily Asymmetric Compositions"Macromolecules. 34. 1707-1719 (2001)

  • [文献書誌] T.Hashimoto, N.Mitsumura, D.Yamaguchi, M.Takenaka, H.Morita, T.Kawakatsu, M.Doi: "Nonequilibrium helical-domain morphology in diblock copolymer systems"Polymer. 42(20). 8477-8481 (2001)

  • [文献書誌] 橋本竹治, 長谷川博一: "材料と評価の最前線"培風館(日本材料学会編)(分担執筆). 7 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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