研究課題/領域番号 |
12305065
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
池田 良穂 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10117989)
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研究分担者 |
黒田 貴子 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 日本学術振興会特別研究員
大塚 耕司 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90213769)
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キーワード | 船体運動 / 上下揺れ / 大振幅運動 / 非線形 / 横揺れ / 横漂流抵抗 / 粘性流体力 / ビルジキール |
研究概要 |
大波高横波中の船舶の横揺れに、横漂流運動が及ぼす影響を明らかにするために、以下の実験的研究を実施した。 まず、横漂流抵抗の計測実験を行い、昨年度の運動計測実験から得られた横漂流抵抗係数が一定値ではなく、Kc数の関数となることを直接確かめた。また、漂流速度が加わったことにより、一揺れごとにKc数が異なり、その差から漂流抵抗が生ずることを実験的に明らかにすることができた。 次に漁船模型を用いた模型実験を行い、12、13年度に実施した調査船と同じ非線形横揺れが生ずることを確かめた。また、横漂流中を伴う場合の横揺れ減衰力および波浪強制モーメントの計測を行い、横揺れ減衰力は漂流速度の増加に伴い増加すること、波浪強制モーメントが短周期横波中で船型理論値よりも大幅に減少することを確かめ、この2つが横揺れ振幅のストリップ法による推定値と実験値が合わない原因であることを明らかにした。 横揺れ減衰力の中のビルジキール成分について、横漂流速度による渦放出パターンの変化を考慮に入れた推定法を導出し、FPSOの2次元模型での実験結果と比較することにより、十分な精度があることを確認した。 2次元半没水船型の大振幅上下揺れ実験を行い、上下揺れ減衰力の非線形特性を調べた。その結果、大振幅では強い粘性に基づく減衰力が生ずることを確かめ、そのうちビルジキールによって生ずる成分の推定法を導出した。
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