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2001 年度 実績報告書

水理模型実験と水値計算による海洋中深層の流動と物質循環に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12305066
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 徹  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30282677)

研究分担者 鈴木 英之  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
山口 一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20166622)
宮田 秀明  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111474)
経塚 雄策  九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80177948)
馬場 信弘  大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10198947)
キーワード回転水槽 / コリオリ力 / 密度流 / 二層成層 / 回転流体 / 可視化 / 輝度法
研究概要

開発した内湾程度の空間スケールに関する数値シミュレーションコードを用い、諸年度に続いて、三重県五ヶ所湾で行われている密度流拡散装置による海域浄化をシミュレートし、観測値とよい一致を得た。このモデルは、湾内などの数kmから数百km程度のスケールの流れを解析する静水圧モデルと、人工物などがある数mから数百m程度の小規模スケールの海洋を解析するfull-3Dモデルを結合したモデルで、MECモデルと名づけられ、インターネットによって一般公開したものである。今年度は特に残差流などの流れのメカニズムについて考察した。
さらに今年度は、海洋中深層のような、ほとんど海流の速度のないところで放出された密度流に対する地球自転の有無の効果を見るための基礎的な実験を行なった。既存の直径3mの回転水槽内に、直径1mの小型円形水槽を設置し、塩分を下層のみに入れることで二層成層を作成し、その界面に染料を入れた中間密度の食塩水を注入し、水平に広がる密度流を実験的に実現させた。その後水槽を回転させ、この密度流に対するコリオリ力の効果を調べた。
まず回転がない場合の密度流の挙動について、適切な無次元化を施すことにより現象を説明できることを示した。次に回転の効果を調べた。密度流はロスビー数が小さくなる(回転数が上昇する)に従い水平貫入が抑制されるようになり、ついには不安定状態になり複数の渦に分裂する。また同様の結果を3次元CFDシミュレーションからも得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 殿城 賢三, 佐藤 徹: "MECモデルの開発及び海域浄化装置の効果に関する数値シミュレーション"関西造船協会誌. 236. 289-296 (2001)

  • [文献書誌] 江原 健太郎, 佐藤 徹, 多部田 茂, 土屋 好寛: "回転水槽を用いた密度流拡散に関する水理模型実験"日本造船学会論文集. 190. (2001)

  • [文献書誌] 殿城 賢三, 佐藤 徹: "MECモデルを用いた五ヶ所湾海域浄化シミュレーション"第16回海洋工学シンポジウム講演予稿集. 49-52 (2001)

  • [文献書誌] 江原 健太郎, 佐藤 徹, 多部田 茂, 土屋 好寛: "回転水槽を用いた密度流拡散に関する水理模型実験の基礎的検討"第16回海洋工学シンポジウム講演予稿集. 381-388 (2001)

  • [文献書誌] T. Sato, K. Tonoki, K. Ebara, S. Tabeta, Y. Tsuchiya: "Numerical and Experimental Study of Effects of Purification Apparatus Set in Gokasyo-Bay"Proceedings of 12-th Conference of International Society of Ocean and Polar Engineering. (2002)

  • [文献書誌] Toru Sato, Kei Sato: "Numerical Prediction of Dilution Process and Biological Impacts in CO2 Ocean Sequestration"Journal of Marine Science and Technology. (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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