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2002 年度 実績報告書

細胞毒性tRNaseの体系的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12306005
研究機関東京大学

研究代表者

正木 春彦  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50134515)

研究分担者 日高 真誠  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50183918)
キーワード大腸菌 / コリシン / リボヌクレアーゼ / tRNA / tRNase / コドン / 分子擬態 / インヒビター
研究概要

1.コリシンE5の構造と反応機構:コリシンE5はTyr, His, Asn, Aspに対するtRNAのアンチコドンを切断して大腸菌を殺す。E5の活性ドメインE5-CRDはtRNAや合成アンチコドンステム/ループに対してはアンチコドン-1ないし+3文字目にかけて(C/U)pGpUpNpを基質として好むが(NはA>C>G>Uの順で活性が高い)、オリゴヌクレオチドではGpUpが基質として必要十分である。触媒機構は、再度以前示したモデルとは異なり、水分子に由来するOHイオンが求核触媒であるという反応モデルに至った。またE5-CRDとdGpdU、及びE5-CRDのR33Q変異体とdGpdUpとの、複合体のX線結晶構造解析により、E5-CRDはtRNAに対してmRNAのコドンを分子擬態し、特異的インヒビター1mmE5タンパクはE5-CRDに対してtRNAのアンチコドンを分子擬態していることが明らかになった。
2.コリシンDの構造と反応機構:コリシンDはArgのtRNAのアンチコドンループを切断して大腸菌を殺す。E5が局所的RNA配列を認識するのと対照的に、コリシンDの活性ドメインD-CRDはアンチコドンの32位,33位,36位めほかおそらくアンチコドンステムの付け根をも認識しtRNA分子を多角的に認識していることが明らかになった。酵素活性を持つ最小領域に近いC末端の94残基ドメインと特異的インヒビターImmD(87残基)との複合体のX線結晶構造を決定し、立体構造もE5とは全く異なることが確認できたが、E5の場合と似てImmDがHis611を含む活性中心に結合することが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Haruhiko MASAKI: "The modes of action of colicins E5 and D, and related cytotoxic tRNases"Biochimie. 84,(5/6). 433-438 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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