研究概要 |
(1)ヒトL-セレクチンの新規高親和性リガンドとして見い出した6-O-スルホ デ-N-アセチルシアリルルイスXの効率的全合成に成功した(Biol.Chem.,382,233-240,2001).一方ラクタム型シアル酸を含有する新規糖脂質として、ガングリオシドGM4誘導体(Carbohydr.Res.,330,1-5,2001)ならびに5糖性シアリルルイスX誘導体の系統的合成に世界で初めて成功した(J.Carbohydr.Chem.,20,329-334,2001).さらにセレクチンブロッカーとしての新規N-アルキル-1-デオキシノジリマイシン誘導体を開発した(J.Carbohydr.Chem.,20,789-812,2001).(2)脳神経機能に関わる新しいガングリオシドの合成と機能発現の分子機構:α-系列ガングリオシドの高効率的全合成ルートを開発(J.Carbohydr.Chem.,20,207-225,2001)するとともに、自己免疫疾患関連ラクト及びネオラクトガングリオ系ガングリオシドの糖鎖合成に世界で初めて成功した(Tetrahedron Lett.,42,1745-1747,2001).またβ-アミロイドの高親和性ガングリオシドをアルツハイマー発症機構から解析した(Arch.Biochem.Biophys.,388,225-230,2001).(3)強力な神経毒として知られる破傷風毒素を新奇合成ガングリオシドGT1b糖鎖を用いて結晶化させることにより、世界で初めて毒素の特異的結合サイトを解明した(J.Biol.Chem.,276,32274-32281,2001)
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