研究課題/領域番号 |
12307029
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
片山 容一 日本大学, 医学部, 教授 (00125048)
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研究分担者 |
越永 守道 日本大学, 医学部, 助手 (30267067)
紺野 公明 日本大学, 理工学部, 教授 (50059606)
山本 隆充 日本大学, 医学部, 助教授 (50158284)
深谷 親 日本大学, 医学部, 助手 (50287637)
加納 恒男 日本大学, 医学部, 助手 (40277413)
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キーワード | Subthamic Nucleus / Parkinson's Disease / Deep brain stimulation / l-dopa |
研究概要 |
23例のパーキンソン病について視床下核(STN)刺激療法を行ない、その効果について検討した。また、視床下核刺激のための視床下核の同定法についても検討した。 1)STN刺激療法はoff-periodのエルドーパの減弱した効果を補うことができるので、運動機能の変動を減少させることによって患者の日常生活を改善することができる。またon-periodでもエルドーパの効果を部分的に補うことができるので、エルドーパの投与量が減ることによってDIDを抑制する。2)副作用のためにエルドーパの投与量が制限されている症例では、刺激によって十分な日常の運動機能の改善が認められる。またSTN刺激は、tremorとrigidityに対して病期の進行にかかわらず効果がある。 しかしakinesiaに対する効果は、病期の進行にともないdopaに反応しなくなるのと軌を一にして失われる。ここにSTN刺激の限界がある。3)長期のSTN刺激の効果は、非進行例では日常生活の改善が保たれるが、進行例ではパーキンソン病自体の進行によって日常生活の改善度が減弱する。しかし、パーキンソン病自体が進行しても、刺激のON-OFFによって刺激の効果を確認することができた。4)視床下核の同定には、semi-microelectrodeを用いてニューロンの活動レベルを連続的にモニターする方法が有用で、周辺組織と視床下核を鑑別することができる。また、この方法を用いることによって精度の高い手術を行うことができる。
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