研究概要 |
1)本年度は,本研究を最も効率的に推進し,かつ,実用化に導くために,研究材料(ドナー組織)をEmbryonic Stem Cell(以下,ES細胞)に限定して研究を行った。ポジティブコントロールとして,レシピエントにはSCIDマウスを用い,各種免疫抑制手段を検討した。まず,2000年にヒフの局所免疫抑制法として報告された,レチノイド局注をおこなった。(レシピエントはBalb/cマウス)。(結果)陽性対照のSCIDマウスでは全例テラトーマ形成が観察されたが,Balb/cマウスにレチノイドを局注した例では全例テラトーマ形成は見られなかった。現在,FK506注との比較を行っているところである。 2)ES細胞のより実用的な使用方法として,ES細胞を骨に誘導する方法を検討した。方法としてはBMP-2アデノウィルスを用いた。(結果)In.vitroではBMP-2アデノウィルス感染により骨誘導がおこった。次年度はES由来細胞(骨化させたもの)を免疫抑制された動物へ移植する予定である。
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