研究課題/領域番号 |
12307051
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
山田 了 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20103351)
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研究分担者 |
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 教授 (00117243)
高柴 正悟 岡山大学, 歯学部, 助教授 (50226768)
栗原 英見 広島大学, 歯学部, 教授 (40161765)
小田 茂 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70160869)
長谷川 絋司 昭和大学, 歯学部, 教授 (70014024)
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キーワード | ティッシュエンジニアリング / 組織再構築 / 遺伝子治療 / SPARC / rhBMP-2 / エナメル基質タンパク |
研究概要 |
1.Msenchymal stem cells部門:GTRによる膜組織の形成法を確立し、得られた膜組織の特性を検索した結果、セメント質および骨組織形成能の高い組織であることを明らかにした(山田、杉戸)。ラット歯槽骨に骨欠損を形成して治癒過程における肉芽とその周囲の骨組織を採取、サブトラクション法でスクリーニングし、500bp以上のインサートを有する67クローンを候補遺伝子として得た(高柴)。SPARCは(HPL細胞)の増殖あるいはMMPの産生を増加さえることによって組織分解を促進し、歯周靭帯の修復に関わる可能性が示唆された(栗原)。上皮と歯面表面との結合に関し、再生上皮においては表層部にラミニン5の発現、その後、内側基底板部に明確に局在していた。インテグリンβ4は初期には、細胞内に存在し、その後、内側基底板側に限局する傾向がみられた(橋本)。2.生理活性物質部門:rhBMP-2処理した象牙質は、付着した歯肉線維芽細胞の硬組織形成能を歯根膜細胞と同程度まで上昇させた。また、口蓋部結合組織内における」象牙質片表面にセメント質用硬組織の形成が観察された(加藤)。エナメル基質タンパクのセメント質形成に及ぼす影響に関し、セメント質全体については実験群が多く形成され、上皮の根端側への増殖は実験群で対照群と比較して抑制される傾向がみられな(小田)。bFGFは歯根膜細胞に対し約8倍に増殖応答が上昇したが、上皮細胞に対しては、細胞増殖反応の相乗的な亢進はなかった。また、上皮細胞上に発現しているFGFレセプターサブタイプ発現は、歯根膜細胞のそれとは異なっていることが明らかとなった(岡田)。3.マトリックス部門:GBRに用いる吸収性膜と膜固定ピンの開発を試み、開発した膜とピン動物に応用して標本の作製中である。アルコルビン酸(AsA)と高濃度のTGF-βを血清含有培地に添加すると細胞は、多層化してコラーゲンやフィブロネクチンから成る細胞外マトリックスを形成し、ALP陽性線維芽細胞によって構成された培養組織を形成できる可能性が示された(前田)。培養細胞と担体のコンポーネント体による応用を目的とし、培養細胞のマーカーとしてgreen fluorescent protein(GFP)が有効であることを明らかにした(長谷川)。コラーゲン線維膜とBMPを用い歯根膜・セメント質再建を(1)抜去歯の再植系、(2)人工歯根にセメント質と歯根膜を再生させることを目的とし、(1)BMPに加えて、bFGFを用い、担体としてコラーゲン・ゲル用いて検討している。(2)レーザー穿孔コラーゲン膜を開発した。
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