研究課題/領域番号 |
12307055
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
橋爪 誠 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90198664)
|
研究分担者 |
財津 昭憲 九州大学, 大学病院, 助教授 (90037416)
漢那 朝雄 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00274465)
掛地 吉弘 九州大学, 大学病院, 助教授 (80284488)
吉野 一郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (40281547)
川中 博文 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (10363334)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2003
|
キーワード | 無線送信システム / 通信コスト / 災害救急医療 / 遠隔医療ネットワークシステム |
研究概要 |
今回我々は、移動緊急車両(救急車)内の様子(カメラ動画像)を400MHz帯の電波を用いた日本初の無線送信システムの開発を試みた。このシステムは、ハードウエアでカメラ画像を圧縮し、400MHz帯での限界の電送を行い、受信画像はブラウザで見ることが可能なシステムで送信機・受信機とも専用に開発・製作を行った。現在、既存の製品でこのようなシステムが多く発売されているが、それらは2GHz以上の高い周波数帯域で動作しており、電波法などの規制により出力が制限され、移動車両に搭載して運用することは不可能である。 このようなシステムの市中での実用的な運用を考えると、まず出力が大きくないと実用に耐えない。そのため、周波数帯域を下げる必要がある。一方、周波数帯域を下げると、電波に載せられる情報量は減ることになり、動画を送信することは非常に困難となる。そこで我々は、高出力化(帯域を下げる)と電送情報量の確保という相反する課題に取り組み、その成果を得た。 このシステムの利点は、イニシャルコストのみで、ランニングコスト(通信料など)が全くかからないことである。現在の救急車には、携帯電話でECG,SpO2,BP,HRを送信するシステムが備わっているが、年間予算で運用されているため、通信コストが問題となっている。このシステムならば、救急車内の患者のデータに加え、車内の様子を知る事ができる。さらに、携帯電話会社のインフラを使用せず、独自の無線インフラを用いるため、広域災害時など携帯電話会社のインフラが機能しなくとも影響を受けない。よって、このシステムは、災害救急医療における遠隔医療ネットワークシステムにおいて有用となるものと考えられる。 また携帯電話によるネットワークを用いて、情報提供を行うサイト「ポッケの救急箱」の充実を行った。
|