研究課題/領域番号 |
12307058
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
前原 澄子 三重県立看護大学, 看護学部, 学長 (80009612)
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研究分担者 |
田邊 美智子 福井医科大学, 医学部, 教授 (80227199)
交野 好子 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20172942)
野村 紀子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20265094)
住本 和博 川崎市立看護短期大学, 助教授 (30126817)
成田 伸 広島大学, 医学部, 助教授 (20237605)
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キーワード | 教材開発 / 三次元的教材 / 助産学教育 / 周産期診断技術 / 分娩介助技術 |
研究概要 |
平成12年度の研究では、助産実習の前後で周産期の事象のイメージ化が容易なものと、そうでないものとを明らかにした。周産期の事象は子宮というベールにつつまれた環境で進行するため、直視できないことが理解を深める妨げとなっている。平成13年度は、産婦および胎児のアセスメント能力を養うために、これらを可視化し、周産期の事象を擬似体験できる有効な教育教材を開発することを目的とした。 可視化する方法としては、バーチャルリアリティ(仮想現実感)の技術を用いて、周産期の事象を擬似的にコンピュータ上で作成し、インターラクティブに体験できるようにした。すなわち、母体腹壁、子宮、骨盤、膣壁などを三次元的にモデル化し、これらの器官を正中で左右に分け、それぞれ半透明、さらに透明に表示することにより、周産期の事象を直視下で、さらにマウスを用いて視点を指示することにより、任意の方向からこれらの事象を観察できるようにした。さらに、分娩の進行状況、分娩介助なども空間的にも、時間も逆行させ時間的にも、自ら納得できるまで、繰り返し学習することができるようにしたため周産期のさまざまな事象が極めて容易に理解できるようになった。 可視化した具体的な内容としては、胎児・母体循環、胎児の運動、胎位・胎向・胎勢、分娩経過(子宮収縮と胎児環境、胎児心拍数モニタリング、破水、胎児の回旋、軟産道、胎盤剥離)などが上げられる。 この教材は、CD-ROM形式で配布され、汎用のパソコン上でこのソフトをインストールすれば、簡単に動作させることができ、母性看護学・助産学教育に広く使用されるものと確信した。 平成14年度は、今年度開発したVRソフトウェアを母性看護学・助産学教育の教材として用いることにより、どのような効果を発揮できるか検証したい。
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