研究課題/領域番号 |
12308003
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
梅原 弘光 立教大学, 文学部, 教授 (00160325)
|
研究分担者 |
弘末 雅士 立教大学, 文学部, 教授 (40208872)
元木 靖 埼玉大学, 教養学部, 教授 (00092023)
白坂 蕃 川村学園女子大学, 人間文化学部, 教授 (40014790)
高橋 昭雄 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (90282706)
上田 信 立教大学, 文学部, 教授 (90151802)
|
キーワード | 都市化 / 土地利用集約化 / 商業化 / 地域分化 / 近代化 / 東南アジア |
研究概要 |
2002年度には、6月22日に公開研究会を開催した。テーマは「東南アジアの農村社会変容と地域分化-J.リッグ教授の『脱・農業社会化de・agrarianization』をめぐって-」と題して研究代表者が報告、課題の「東南アジアの農村社会変化」をどう捉えるべきかについて議論した。夏休みを利用してメンバー全員が積極的に海外調査を行った。海外共同研究者にも、それぞれの課題に沿ってフィールド調査を進めてもらった。それらの調査成果を踏まえて11月1〜2日には、Agrarian Transformation and Areal Differentiation in Globalizing Southeast Asiaと題する国際会議を、立教大学太刀川記念館で開催した。会議参加者は、科研費プロジェクトのメンバーに別途招聘した内外の研究者を加えてコア・メンバー29人(うち外国人研究者9人)、それにテーマに関心のあるほぼ同数の研究者、大学院生からなる一般参加者を加え、1日平均50〜60人規模の会議となった。2日間にわたった会議は6つのパネルに分かれ、農村社会変容と地域分化に関する歴史的パースペクティブ、近代化過程、農業商業化のインパクト、都市化の影響、土地利用集約化、変化の方向を求めてといったテーマを集中的に議論した。その後ペーパーに手を入れてもらい、会議のテーマと同じタイトルのプロシーデリングスを発行した。3年間の海外調査、3回の研究集会、2回の公開研究会、1回の国際会議から学んだ点はプロシーディングスや最終報告書にもられている。今後の課題として次の3点を指摘しておく。第1に、農村実態調査の継続である。それによって事例が一層豊富になること、一段と理解が深まることが重要である。第2に、国家レベルでの近代化過程の比較研究である。これによって、現在進行中の農業変化が豊かな生活を保証する近代化過程かどうかが明白になる。第3に、理論レベルの研究として農業問題研究の継続が期待されよう。
|