研究分担者 |
鳩貝 太郎 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (10280512)
三宅 征夫 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 部長 (50000071)
松原 静郎 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (50132692)
下野 洋 国立教育政策研究所, 次長 (30142631)
猿田 祐嗣 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (70178820)
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研究概要 |
わが国の中学校で「いかに理科が教えられているか」を全国規模で初めて明らかにし,理科授業の問題点を特定するとともに教師教育面での改善への示唆を与えることを目的として,計画初年度の本年は,わが国で無作為抽出された95の中学校の理科授業ビデオを分析し,以下の研究を遂行した。 1.わが国の授業ビデオの分析(第一段階) (1)独自に開発した「授業分析観点」と「総合評価観点」を用いて授業の特徴を分析した。各授業について,経験を積んだ6人の異なる理科教師が各自の授業観を生かした評価情報を提供した。 (2)評価情報を整理分析し,各授業を多面的に分析評価した。複数の次元で,より高く評価される理科授業とそうでない理科授業,また,より一般的な理科授業と特殊な理科授業が理由とともに明らかとなった。 (3)評価結果に基づき次年度に行う第二段階の分析対象とする授業を選定した。 2.授業内容と分析結果のデータベース化 95時間すべての理科授業の書き起こし情報と,約13,000件の評価情報をデータベース化するとともに,授業ビデオをデジタル化し検索可能とした。同じ授業ビデオを異なった手法で分析している米国のTIMSS-R Video Studyとデータを相互利用するため,米国側担当者と協議した。 3.米国を含む海外の理科授業の特徴 TIMSS-R Video Studyによって,米国,オーストラリア,オランダ,チェコ共和国の4カ国で収録された理科授業ビデオからわが国での分析用に各国10時間分のサブサンプルを無作為に抽出し,次年度に行う分析の準備として,海外の授業ビデオをデジタル化するとともに,一部の授業の書き起こし情報(英語)を日本語に翻訳した。
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