研究分担者 |
柳沢 好昭 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門第二領域, 領域長 (80249911)
西原 鈴子 東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (60189298)
岡崎 敏雄 筑波大学, 文芸言語学系, 教授 (00194340)
中島 和子 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (70351161)
佐藤 郡衛 東京学芸大学, 海外子女教育センター, 教授 (20205909)
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研究概要 |
本研究では,年少者の日本語習得と学習環境の諸要因についての基礎的データの蓄積を得ること,日本語取得に年少者自身の学習者要因がどのように関係しているかを明らかにすることを目的として、(1)マクロレベルの学習環境調査、(2)教室内インタラクションの調査、(3)言語能力,言語学習に関する意識および言語行動に関する調査を行った。 日本国内および海外の多様な年少者日本語学習者の集団について,(1)では、年少者に対する日本語教育(特に初等・中等教育段階)あるいは外国語教育が盛んな国(米国,カナダ,オーストラリア,韓国)についての標準シラバス,カリキュラムガイドライン,教科書等の資料・情報を収集した。そのうち教科書等についてデータベースを作成した。(2)では国内の中学校の1クラスを対象に行ったエスノグラフィーにより,教師からの学級通信等による言語メッセージを通して,生徒の言語による社会化の過程を分析・考察した。(3)としては、国語研究所に蓄積のある,外国人年少者の言語能力調査データ(会話,聴解,読解)を利用し,日本語の会話に関して,基礎言語面のデータ,対話面のデータ,認知段落面のデータそれぞれについて談話の特徴を捉え,今後のバイリンガル研究,第2言語習得研究の基礎資料として活用できるコーパスを整備した。 これらの多角的な調査により、極めて多様な背景を持つ子どもたちに対する日本語教育のカリキュラム開発や教材の整備に向けて、基盤となる資料が得られた。
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