研究分担者 |
石原 進 静岡大学, 工学部, 助教授 (10313925)
佐藤 文明 静岡大学, 情報学部, 助教授 (40273164)
渡辺 尚 静岡大学, 情報学部, 教授 (90201201)
坂根 裕 静岡大学, 情報学部, 助手 (40345806)
峰野 博史 静岡大学, 情報学部, 助手 (40359740)
|
研究概要 |
本研究では,モバイルコンピューティングでの利用を前提に,無線通信の弱点を補い快適な通信環境を実現する手段のひとつとして,複数のモバイル端末を有機的に連携させてアドホックネットワークを構築し,そのネットワークと固定通信網との通信品質の向上を図る「通信回線共有方式(SHAring multiple paths procedure for cluster network Environment)」を開発し,モバイルコンピューティング環境におけるサービス品質の向上を目指して研究を行った. 通信回線共有方式は,一時的なグループに属する近接した複数のモバイル端末それぞれがもつグループ外への複数の無線通信路をグループ内の端末が共有することで通信品質を向上する.これら複数の通信路へトラフィックを適切に分配することが本方式の根幹技術となるが,この処理はネットワークプロトコル階層におけるアプリケーション層,トランスポート層ネットワーク層のいずれでも行うことができる.そこで,本研究では通信回線共有方式をこれら各層で実現することを試みた.具体的成果として,WWWのトラフィックに特化したアプリケーション層での実現であるWeb SHAKE,マルチメディア伝送アプリケーション,Mobile IPを応用したネットワーク層での実現であるMobile IPv4 SHAKEおよびMobile IPv6 SHAKEをそれぞれ開発した.なお,本研究ではTCPの応用によるトランスポート層における同方式の実現も進め,現在更なる研究を推進している.
|