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2002 年度 実績報告書

ロボットの身体を用いた環境認識に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12308016
研究機関和歌山大学

研究代表者

和田 俊和  和歌山大学, システム工学部, 教授 (00231035)

研究分担者 中村 恭之  和歌山大学, システム工学部, 助教授 (50291969)
呉 海元  和歌山大学, システム工学部, 助教授 (70283695)
キーワード色ターゲット検出 / 最近傍識別器 / カメラキャリブレーション / 円を用いたHomography / 環境地図の生成 / 障害物と遮蔽物の区別 / アクションコマンドと行動の関係 / ロボットの行動学習
研究概要

本研究では、知能ロボットの知覚と行動の緊密な相互作用を作り出すために、ロボットの身体を介して知覚と行動の間に閉ループを作り、この閉ループと環境との相互作用からロボットを取り巻く環境を認識するという問題を取り扱った.上記目的を達成するため、外部カメラでロボットの環境内での位置と姿勢を求める方式を採用し、ラジコンカーを改造した4輪車をコンピュータからコントロールする装置を開発した。まず、ラジコンカーに搭載したLEDを外部カメラによって確実に捉えられるようにするため、最近傍識別器を用いた高精度な色ターゲット検出法を提案しプロトタイプシステムの開発を行った。このシステムは、画面上でターゲットの教示を行うだけで、LEDだけでなく肌色など任意の色ターゲットを検出することができ、大学・企業などの研究機関ですでに利用されている。次に、色検出によって得られるラジコンカーのLEDの軌跡から、ロボットの移動する平面とカメラの視線のなす角(仰角)、およびカメラの焦点距離を自動的に求める方法を提案した。これは、4輪車の場合、ステアリング角を一定にして低速で進むと平面上で真円の軌道を描くことを利用して仰角を求め、平面を真上から見下ろす映像を生成する自動キャリブレーションシステムである。これは、スタジアムなど被写体までの距離が極端に長い場合のカメラ較正を行う場合に必要であった労力と手間を著しく削減することができる技術である。このようにして床面を真上から見下ろすことにより、実シーン中でのロボットの動きが観測できるようになる。これらのシステムを利用し、ロボットに送信したアクションコマンドとLEDの位置変化の相関関係間が崩れる場合を自動的に検出し、ロボットの運動が障害物によって妨げられるケース、遮蔽物によってカメラからロボットが見えなくなるケースの2つを区別し、これら障害物と遮蔽物によって囲まれる環境マップを作成することに成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 延原, 和田, 松山: "弾性メッシュモデルを用いた多視点画像からの高精度3次元形状復元"情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア. 43・SIG11. 53-63 (2002)

  • [文献書誌] 関, 和田, 藤原, 鷲見: "背景変化の共起性に基づく背景差分"画像の認識理解シンポジウム(MIRU2002)論文集(Excellent Paper). Vol-II. 159-166 (2002)

  • [文献書誌] 中村, 和田: "車輪型移動ロボットの身体性に基づく動的行動の獲得"第8回ロボティクスシンポジア予稿集. 522-526 (2003)

  • [文献書誌] 和田: "最近傍識別器を用いた色ターゲット検出-「らしさ」に基づかない識別とコンピュータビジョンへの応用-"情報処理学会研究報告. CVIM134-03. 17-24 (2002)

  • [文献書誌] 呉, 和田, 萩原: "ロボットのボディを利用したカメラキャリブレーション"情報処理学会研究報告. CVIM136-10. 67-74 (2003)

  • [文献書誌] T.Nakamura, H.Wu, T.Wada: "Map generation based on the interaction between robot body and its surrounding environment"Proc. Of IEEE Conference on Multisensor Fusion and Integration for Intelligent Systems 2003. (採録決定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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