研究課題
基盤研究(A)
クラスターを生成しこれを極短パルスレーザーにより照射した。クラスター生成に関し、1.クラスター生成システムが完成した。これを極短パルスレーザーに組み込んだ。2.この装置によりクラスター核融合に必要とされる1000個以上のクラスター生成ができた。これらは水素であるが重水素でも同様にクラスター作成が可能である。3.Ar、Xeクラスターも加速機構、イオン発生解明のために作成した。これを用いてレーザー照射実験を行った。その結果1.高速イオンの発生が確認できた。2.このイオンはクーロン爆発によるものであると考えられる。そのためこの高速イオンに関する分子レベルの運動を考慮したシミュレーションを行った。これによるとこのような高速イオンが発生しクラスター内で衝突しこれにより蒸発がおこり、クーロン爆発が誘起される。この結果はフラグメントの分布は入射粒子のエネルギーに依存せず、その数はフラグメントのサイズの-2.6乗に依存することがわかった。現在実験結果をこのコードを用い検討している。このようなクラスター核融合は核融合中性子放射源として有用であり、レーザーを高繰り返し化することにより極めて高密度の中性子源や高速イオン源、高エネルギーX線源となる。特に線源が小さく放射線密度が大きいため実用レベルの核融合装置等や経年劣化現象の模擬に使える可能性がある。
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