研究課題/領域番号 |
12354005
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
増田 俊明 静岡大学, 理学部, 教授 (30126164)
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研究分担者 |
吉田 勇作 (株)アカシ, 相模工場・技術部・STグループ, 技士
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キーワード | 超微小硬度計 / 原子間力顕微鏡 / ビッカース硬度 / ビグディン礫岩 / 変位-荷重曲線 / ヤング率 / 石英 / 超硬合金 |
研究概要 |
超微小硬度計と原子間力顕微鏡を合体させた固体表面力学計測装置は、改良が施され9月下旬に静岡大学に設置された。それ以来実験を重ねて、以下の点が明らかになった。 1.装置自体のチェックを行った。一部プログラムにバグがあり、不具合が生じるケースもあることが分かったが、ほぼ我々の要求どおりの装置として改良されていることを確認した。 2.超硬合金をテストピースとして、フラットパンチテストを行い、超硬合金を剛体と仮定して装置そのものの硬さを計測し、再現性を含めて、然るべきデータを把握した。今後、試料を点接触変形させて変位-荷重曲線を得た場合に、装置そのものの変位を補正することで、正しい値を知ることができる見通しが立った。 3.ノルウェーのビグディン礫岩中の珪岩起源の礫の石英は、塑性変形が進行し動的再結晶によって細粒化するにつれ硬度が(ビッカース硬度)が高くなる、という予察結果を得た。これは、塑性変形の進行過程を考えると逆説的な変化であり、今後正しく確認する必要があるものである。 4.従来、ほとんど考慮していなかった保荷重持時の変形について、変位-時間曲線を出すことに成功した。これによって、荷重保持をしている間にどのような変形が進行するのか埜手がかりを得た。 5.ヤング率の計測を開始し、石英に関して妥当な値ではない値が見積もられた。目下原因を調査中である。
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