研究分担者 |
内田 博 浜松ホトニクス株式会社, 中央研究所, 専門部員(研究職)
塚田 秀夫 浜松ホトニクス株式会社, 中央研究所, 専門部員(研究職)
中西 啓仁 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80282698)
辻 淳憲 浜松ホトニクス株式会社, 筑波研究所, 研究員
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研究概要 |
1998年より^<52>Mn,^<62>Fe,^<62>Zn,^<11>C-メチオニン,^<13>NH4+,^<13>NO_3^-,H_2^<15>O等の放射性ポジトロン放出核種化合物を用いて,オオムギ,イネ,アラビドプシスの経根吸収実験や経葉吸収実験を高碕の原子力研究所で行なっている.測定器として動物用PETを改良した植物用PETカメラを浜松ホトニクスと共同で開発している.開発が遅れて2001年3月にやっと,製品化が行なわれた.従って,この新しい機械を用いた実験成果は現時点ではまだでていない.しかし原研に設置した旧式カメラで測定は精力的に行なってきた.その結果次々と個々の物質の生体内循環に関する新しい特徴的な知見が得られてきた.本法では従来の,ベーター線やガンマー線やトリチュウムによる静的なオートグラフによる画像ではなく,次次刻々の動的な画像が得られる.葉の中の導管の物質移動に関しては,水と比べて速い移行を示すものと遅い移行を示すものに分けられた.およそ,^<13>NO_3^->^<13>NH4+>H_2^<15>O>^<11>C-メチオニン>^<62>Zn>^<62>Fe>^<52>Mnの順であり,^<13>NO_3^-の移行の速さは,約10cm/minであり,現在までのところ,この移行の速度を説明する理由を見出せていない.概して微量要素は0.2-0.5cm/minであり,ほとんどがmass flowによるものであると思われる.
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