研究課題/領域番号 |
12356003
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 敏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90011915)
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研究分担者 |
辻 淳憲 浜松ホトニクス, 筑波研究所, 研究員
内田 博 浜松ホトニクス, 中央研究所, 専門部員(研究職)
塚田 秀夫 浜松ホトニクス, 中央研究所, 専門部員(研究職)
中西 啓仁 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80282698)
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キーワード | メチル水銀 / ABA / 52Fe / 52Mn / 62Zn / H_2^<15>O / イネ / ^<13>NH_4^+ |
研究概要 |
PETIS法を用いて、ポジトロン標識元素の動態を、リアルタイムに画像解析した。13NH4+がイネにおいて、いったんグルタミンになって地上部に移行することを、グルタミン合成酵素の阻害剤であるMSX(methionine sulfoximide)を用いて証明した。13NH4+は窒素欠乏条件下では数倍に吸収が促進された。これは、窒素欠乏で発現が誘導されるアンモニアトランスポーターが現実に有効に作動していることを実際の窒素の動きとして観察したものである。 またH_2^<15>Oを用いて明暗に伴う水の動きがリアルタイムに可視化された。すなわち「明」で移行が促進され「暗」で移行が阻害された。メチル水銀が水のトランスポーター活性を阻害し、食塩が水の吸収を阻害するので水の移行が阻害された。ABAは茎葉部に移行してから気孔を閉めるために、蒸散が押さえられて、水の移行が押さえられた。 52Fe,52Mn,62Znなどのポジトロン核種は、これらの元素を欠乏処理すると、イネはこれらの元素の吸収を促進した。これらの元素のHigh-affinityのトランスポーター活性が根の欠乏処理によって誘導されることがわかっていたが、このことが実際に元素の動きとして証明された。
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