研究分担者 |
佐藤 肇 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10312571)
西川 真平 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90261635)
阿部 俊明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90191858)
富田 浩史 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40302088)
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研究概要 |
本研究は下記の5つの計画から構成されている。 1.遺伝子導入細胞の構築 2.遣云子導入細胞の性質 3.遺伝子導入細胞の網膜下への移植および効果判定、副作用 4.適応疾患の検討 5.サルを用いた副作用の検討 本年度は研究計画の1.2.3.について検討した。 1.について アデノウイルスベクター(AV)にBrain drived neurotrophic factor(BDNF),Ciliary neurotrophic factor(CNTF),Axokine,Green fluorescein protein(GFP),β-galactosidase(β-gal)のそれぞれを導入したウイルスベクターを作製した。いずれも培養細胞に感染させ、目的遺伝子が発現されていることを確認した。 2.について BDNF-AV、CNTFーAV、axokine-AV、コントロールとしてGFP-AVを用いて培養ラット虹彩色素上皮細胞(IPEに感染させ、視細胞と共培養することによって視細胞の血清除去によって引き起こされる細胞死に対する保護作用について検討した。その結果、コントロールと比較して、BDNF-AV、CNTF-AV、axokine-AVを感染させたIPEと共培養した視細胞では有意に生存率が上昇した。 3.について アデノウイルスベクターは全身への感染、感染部位での炎症を惹起することが副作用として問題となっている。そのため、アデノウイルスベクターを硝子体内に投与し全身への感染の有無をPCR法により検討した。その結果、AVは硝子体内投与によって全身感染することが明らかとなった。しかしながら、投与濃度によっては全身への感染効率が減少することもわかった。
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