研究分担者 |
丹羽 源男 日本歯科大学, 歯学部, 教授 (80095207)
鴨井 久一 日本歯科大学, 歯学部, 教授 (10060419)
石川 烈 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014151)
花田 信弘 国立感染症研究所, 口腔科学部, 部長 (70180916)
伊藤 公一 日本大学, 歯学部, 教授 (90102607)
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研究概要 |
1.歯周病のリスクファクターに関わる検査:歯周病患者の唾液および歯周ポケット内プラーク中のActinobacillus actinomycetemcomitans(A.a)およびPorphyromonas gingivalis(P.g)の検出をPCR法を用いて行ったところ,唾液では,A.a(36.6%),P.g(65.9%),プラークではA.a(48.8%),P.g(73.2%)の陽性率であった。また,リアルタイムPCR法を用いることによって,唾液中の歯周病原性細菌を迅速かつ定量的に検出した。Streptococcus an ginosusに対するモノクローナル抗体の作製とPCR法で用いるプライマーの設計を行った。A.aの外膜タンパク質のクローニングおよび組換え型タンパク質の精製を行った。唾液からの好中球の分離方法およびフローサイトメトリーを用いた好中球内のエステラーゼ,コラゲナーゼなどの各酵素の分析法を確立した。歯周病患者群の唾液中のLDH活性は対照群に比べて高値であった。唾液緩衝能の低い患者群では,高い患者群に比べ,唾液におけるLactobacillus数は増加していたが,調べた限りにおいては他の細菌叢の違いはなかった。2.歯周組織破壊の進行に関わる検査:ELISA法によって唾液中の8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OHdG)を検出し,健常者に比べ歯周炎患者の唾液中の8-OHdGは高いこと,さらに初期治療によって,8-OHdGは減少することを示した。歯肉炎患者の歯肉溝滲出液中の硫酸化グリコサミノグリカン量と唾液のそれとの間には有意の相関は認められなかった。唾液中のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)-8,MMP-9を測定し,初診患者27名の測定値の平均は,MMP-8が428±687ng/mlであり,MMP-9は1024±1020ng/mlであった。
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