研究課題/領域番号 |
12357015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
野村 靖幸 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00034041)
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研究分担者 |
周東 智 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70241346)
村山 俊彦 千葉大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90174317)
大熊 康修 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (20127939)
齋藤 洋 日本大学, 薬学部, 教授 (00012625)
上原 孝 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (00261321)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 老化促進モデルマウス / 連鎖解析 / 学習記憶障害 / グリア細胞株由来 / 神経栄養因子 / 脳虚血 / phosphatidylinositol 4-kinase / GDNF |
研究概要 |
老化促進モデルマウス(SAM)のSAMP8系は学習記憶障害を発症する。SAMP8における記憶障害について、とくに海馬における神経栄養因子GDNF発現の加齢に伴う変化を検討した結果、SAMP8若齢期において、海馬におけるGDNF発現量は正常動物に比し、有意に減少していた。SAMP8の学習記憶障害遺伝子は未だ特定されていない。そこでSAMP8の学習記憶障害遺伝子の遺伝様式とその存在位置を特定する目的で、遺伝分析を行ったところ記憶障害責任遺伝子が単一の優性遺伝であることを示した。さらに、記憶障害責任遺伝子のQTL(量的形質遺伝子座)連鎖解析を行ない、1番染色体、12番染色体、13番染色体上に記憶障害責任遺伝子の存在する候補領域を同定した。 L型カルシウムチャネルおよびカルモジュリン拮抗作用を有するCV-159が脳虚血(MCAOモデル)によるニューロン死を保護することが明かとなった。4血管結紮一過性脳虚血モデルラットを用い、脳虚血時に海馬で発現が変化する遺伝子の単離・同定を検討する目的で、Differential Display法を用いて検討した結果、脳虚血後発現が減少する遺伝子としてphosphatidylinositol 4-kinase(PI4-K)を単離した。免疫組織学的検討において、PI4-Kの海馬における発現は、脳虚血後に神経細胞死が認められるCA1領域で特異的に減少した。さらに、PI4-Kの過剰発現はHEK293細胞における細胞死を抑制した。 軽度の脳虚血を負荷すると、その後の脳虚血に耐性を獲得するが、虚血を加える前に、preconditioning処置を加えておくと、転写因子CREBの活性化が九進していることから、大脳皮質虚血耐性現象はCREBを介したシグナルトランスダクションの増強によって生じる可能性が示唆された。
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