研究課題/領域番号 |
12371003
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
内堀 基光 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30126726)
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研究分担者 |
石川 登 京都大学, 東南アジア 研究センター, 助教授 (50273503)
増田 美砂 筑波大学, 農林学系, 助教授 (70192747)
津上 誠 東北学院大学, 教養学部, 助教授 (10212052)
奥野 克己 桜美林大学, 国際学部, 助教授 (50311246)
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キーワード | サラワク / 自然環境 / 認識 / 変化 / 先住民族 / イバン / カヤン / ケラビット |
研究概要 |
計画第最終年次の本年度は研究代表者、各研究分担者は以下のように、成果集約のための研究およびサラワク州における調査を行った。 内堀基光 研究組織を代表し、2004年3月に1週間マレーシア連邦サラワク州の州都クチン市に滞在し、サラワク開発研究所との共催のかたちで、『サラワク諸民族の自然環境認識』と題するワークショップを開催した。発表者は研究分担者全員およびサラワク側の協力者である善サラワク博物館長Peter Kedit博士である。ワークショップにはサラワク大学、州政府諸機関よりの研究者、実務担当者、NGO所属研究者等、約50名が参加した。 津土誠 8月末から約1ヶ月サラワク州を訪れ、陸路によりカピット省ラジャン川上流部に移動し、カヤン族村落で昨年度より継続する調査を行った。津上が調査したカヤン族村落は、同地に建設が計画されているバクン・ダムによる水没地域にかかり、リロケーション村落に移住している。こうした生活環境変化への反応を中心として、失われる自然についての住民の意見を収集した。増田美砂 ワークショップ開催に合わせてクチン市において、森林局等での政府関係資料の収集およびケラビット社会の情報収集を行った。石川登 2月に3週間サラワク中部クマナ川沿いの諸族混住地域で調査を行った。同地の民族集団の分布状態と自然環境の相違の相関を調査した。奥野克己 ワークショップ開催に合わせてクチン市において、サラワク博物館での狩猟採集民関係所蔵文献資料の確認、研究を行った。 2003年12月、サラワク州政府先住民慣習調査局Jayl Langub氏を10日間招聘し、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所にてサラワクの山地水田耕作民ケラビットの農業の実態と自然変容をめぐる公開のセミナーを開催した。同氏はまた京都大学東南アジアセンター、生態学研究センターを訪問し、生態学的変化と社会変容について意見交換した。
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