研究課題/領域番号 |
12372008
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塚谷 恒雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (90027459)
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研究分担者 |
片山 幸士 人間環境大学, 人間環境専攻, 教授 (30026512)
溝端 佐登史 京都大学, 経済研究所, 助教授 (30239264)
久武 昌人 経済産業省, 通商政策局, 課長 (10314288)
山本 政儀 金沢大学, 理学部, 助教授 (10121295)
青木 達 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助手 (70027051)
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キーワード | 灌漑農業 / カスピ海 / 核実験 / キジルクム砂漠 / アムダリア / 鉱山開発 / 進化経済額 / エネルギー問題 |
研究概要 |
本研究は以下の4分野で構成する。 1.「大規模灌漑地域の環境再生」:ここでは、灌漑地での重金属汚染と複合した砂漠化を防止し、環境を再生しするための国際協力政策を提示する。今年度はキジルクム砂漠への現地調査を実施し、耐塩性植物と環境水試料を採取した。その結果は第1報として国際学会で発表し、現在ぽ精度を高める分析を行いつつある。その調査の過程で、ミンブラックやウチクダックなど砂漠地帯での大規模鉱山開発の社会と環境への影響分析を今後の課題とする必要性を認識した。 2.「核実験場における地球化学」:セミパラチンスク核実験場には地表温度が高温を呈するという異常現象がある。本研究では1993年と95年のデータから冬季の地表面温度、植生指数を推定した。また標高と土壌データを地理情報システムに取り込んだ。今後、標高と土壌が似ているところで、高温と認められるかの有意差を検定し、植生との関連をみる予定である。国際宇宙ステーション搭乗のカザフ人宇宙飛行士による写真撮影を行う。 3.「市場経済移行と国際協力」:技術革新における淘汰概念を再検討し、中央アジア諸国の非均衡経済過程を進化理論を用いて認識する。今年度はカザフスタンの統計データを収集整理し、国際社会における同国の位置を政治経済学的に分析した。 4.「資源エネルギーのシステム解析」:本研究ではアムダリア川右岸の法的政治的な帰属問題を分析する。今年度は1936年以来、アフガニスタン北部のマザレシャリフ、テルメズおよびピアンジの水文データを解析し、アムダリア右岸の灌漑可能性を探った。今後早い時期にアフガニスタン北部の灌漑の研究成果を英文書籍にて発表すべく、カザフスタンとウズベキスタン、タジキスタンの共同研究者と内容打合せを行っている。
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