研究課題/領域番号 |
12410005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
坂出 祥伸 関西大学, 文学部, 教授 (30067574)
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研究分担者 |
鄭 正浩 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (00236960)
大形 徹 大阪府立大学, 大学院・文化学研究科, 教授 (60152063)
山里 純一 琉球大学, 法文学部, 教授 (50166659)
松本 丁俊 駒沢大学, 外国語部, 教授 (70052488)
内田 慶市 関西大学, 文学部, 教授 (60115293)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 都市化 / 原住民の信仰との融合 / 本頭公 / 拿督公 / 大伯公 / サントニーニョ / 正一派 / 鎮宅符 |
研究概要 |
本課題について平成12年度から平成14年度までの期間中、7回の海外調査、1回の沖縄調査、2回の調査報告会を行った。海外調査では、台湾、福建南部、香港、タイ、マレーシア、マニラ、シンガポールの道教的密教的辟邪呪物の調査を行った。ここには、特徴的な事象について説明する。 (1)台湾南部では住宅整備と道路改修などの近代化・都市化に伴い、辟邪物が漸次減少化傾向にある。 (2)金門島では台湾本島でも対岸の大陸でも見られない種々に珍しい鎮宅符が残っていて、ここは辟邪物の宝庫といえる。 (3)厦門、泉州などの市街区では都市・道路整備のために辟邪物・呪符はほとんど消滅していたが、少し奥地の〓州では古い建築物が残っていて正一派道教の出す色々な呪符が見られた。 (4)香港は市街区には呪符・辟邪物はほとんど見られないが、北部九龍地区の全真教系道観がいくらか呪符を出していた。 (5)タイ、マレーシアにはともに福建南部出身の移住民が多いので、出身地の正一派や民間信仰の道観が出す呪符があったが、タイでは現地仏教との融合した辟邪呪物・呪符が見られ、本頭公という土地神がり、またマレーシアでは、マレーシア原住民の土地信仰・拿督公と融合した大伯公信仰が盛んであった。 (6)マニラでは福建南部・晋江の道教との結びつきが強く、道観が種々の呪符を出していたのと、カソリック信仰との融合したサントニーニョが辟邪物として信仰されていた。 (7)シンガポールの華人は近代には都市整備が進んでいるために辟邪呪物・呪符もほとんど見ることができなかったが、ここでも現地マレーシア人の拿督公と融合した大伯公信仰が見られた。 全体としては、本課題の調査は非常に大きな有益な成果があったという感想である。
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