研究課題/領域番号 |
12410010
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
野崎 守英 中央大学, 文学部, 教授 (30172787)
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研究分担者 |
加藤 敏 自治医科大学, 精神医学教室, 教授 (30194814)
弘 睦夫 東亜大学, 綜合学術研究科, 教授 (80033504)
加藤 信朗 東京都立大学, 名誉教授 (60083200)
土橋 茂樹 中央大学, 文学部, 助教授 (80207399)
田中 久文 日本大学, 理工学部, 教授 (30197412)
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キーワード | 価値語 / 真善・美 / 日常世界と非日常世界 / 感性価値と理性価値 / 歴史の移りと道理 / 徳国的価値 / 価値の量と質 / 人格価値と概念価値 |
研究概要 |
本研究の参加者は16人である。本年度は、参加者の問題視角を紹介し、相互点検する意味で、2度にわたって合宿を行い、14人が発表した。発表タイトルは以下である。 (1)野崎守英「価値語の立ち方-空海の場合」(2)加藤信朗「価値語の構造-眞・善・美の関係をめぐって」(3)弘睦夫「価値語についての記号学的考察」(4)片山洋之介「日常世界の意味と価値」(5)川那部保昭「"Je" est un autreについて」(6)桑子敏雄「情報共有システムの構築における感性的価値判断の位置づけ」(7)清水正之「『愚管抄』における価値語としての「道理」の考察」(8)窪田高明「武士道の価値づけにかかわる言葉」(9)加藤敏「日本における神がかりによる価値語の喪失」(10)小宮山「数としての価値語」(11)豊澤一「正直について」(12)田中久文「やまと言葉における価値語-「いき」と「さび」」(13)土橋茂樹「美とエロースをめぐる覚え書き」(14)中村昇「価値の存在と非在について」。 本年度は、この研究の初年度である。企図したのは、参加者それぞれがそれぞれの研究視角を紹介し合い、それらを相互確認することを通して、次年度の本格的な検討に向けての共通基盤作りをすることであった。 展開された事項から帰納的に事を整理してみると、以下のことが課題として残された。 1、価値語と事実語の存立根拠及び関係し合う構造。2形容詞としてある価値語と抽象語として名詞化した価値語の関係するあり方。3、日常を支える価値語と日常を越える価値語との関係.4、人柄のあり方にかかわる価値語と抽象的な概念になった価値語との関わり.5、歴史の変遷に伴って生ずるさまざまな価値語のあり方。6、価値語を要請する人間のあり方の構造の究明。 来年度は、これらの事項について組織化して検討したいと考えている。
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