研究課題/領域番号 |
12410013
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 良明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00126278)
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研究分担者 |
松岡 心平 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70173812)
長木 誠司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50292842)
岩佐 鉄男 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50203360)
滝浪 幸次郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 講師 (30236393)
DE Vos Patrick 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00242032)
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キーワード | 日本 / 大衆文化 / 音楽 / 舞踊 / パフォーマンス |
研究概要 |
最終年度を迎えた本年度の研究は、(1)視聴覚資料の総括的な収集と分析の継続、ならびに(2)分担者それぞれの研究成果を比較対照し、分野横断的な観点から大衆文化現象の解析・検討を行うことを、主たる内容とするものであった。以下、それぞれの項目について、実績の概要を記す。 (1)日本における「うた」と「おどり」の様相を異文化との影響関係において見るという立場を引き続き保持し、今回はとくにアメリカのポピュラー音楽、戦後から90年代にかけての日本の歌謡曲、民族音楽や日本伝統音楽、昭和初期の映像資料など、さまざまな視聴覚資料を調査・分析した。 (2)研究分担者それぞれの研究成果は、前年度までに明確に立ち現われてきたいくつかの問題系の軸を中心に、たとえば、「うた」のリズム構造と身体の関係の文学ジャンルへの応用、中世芸能における空間とパフォーマンス,新作オペラと文化史的コンテクスト、舞踊における「前衛」と「伝統」など、具体的かつ発展的な成果として発表されている。しかし、各分野を比較対照するという点に関しては、個別的な討議というレベルにとどまっており、その反省を踏まえ、今後、最終的な成果報告書をまとめていく過程で、十分に踏み込んだ討議を重ねて研究の総括をはかることになっている。 また、資料収集と同時進行で行われた視聴覚資料のデータベース化ならびにデジタル化実験に関しては,当初目標とした20000タイトル近くを収録する「歌謡曲デジタルアーカイヴ」が構築されたことが大きな成果であり、その作業で得られた知見は、その他のジャンルの視聴覚資料に関する基礎的アーカイヴの構築のために活用されるだろうと十分に期待される。
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