研究分担者 |
陣内 利博 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (80298025)
中村 浩 北星学園大学, 短期大学部, 教授 (20136956)
横田 正夫 日本大学, 文理学部, 教授 (20240195)
山崎 晴美 日本大学, 歯学部, 助教授 (90174656)
小出 正志 東京造形大学, 造形学部, 教授
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研究概要 |
本研究の目的は,生体動作にみられる意図性(intentionality),機械的因果性(mechanicl causality),さらにそれらの感情効果といった他者行動の理解にとって必要な知覚的手がかりを生み出す運動刺激条件を視覚実験を通じて明らかにすることにある.今年度は研究協力者を含めた知覚・認知および造形研究者7名が「生体知覚」研究ならびに「感情効果」研究を各分担した. 「生体知覚」研究については,1)背面Point-Light Walker知覚に及ぼす点群運動間交渉と視空間構造のその2(2002年,学会報告),2)部分的に提示されたPoint-Light Walker知覚に寄与する運動情報(2002年,学会報告・学会誌発表),3)単一点運動に対する印象構造について:生物性・非生物性知覚を中心として(2002年、学会報告),4)アニメーションにおける"歩き"表現の検討ならびに動き印象に関する日米比較、5)規則的に運動する光点印象、運動視差が大きさと距離の知覚に及ぼす影響についての実験的吟味(2002年,学会報告)などの研究成果が示された.また「感情効果」関連研究については,1)「歩き」における交差と反発印象から生成される因果性知覚についての実験的吟味(2002・学会報告・学会誌発表),2)アニメーション技法「おばけ」とline-motion効果との関連吟味,3)運動の表現と視知覚における実写映像と非実写映像の特質(2002,学会発表),動きが伝えるイメージとコミュニケーションの関係性についてなど,さまざまな研究成果が報告された. 本基盤研究の初年度は実験機器導入による新たな知見の獲得がなされ,次年度はそれらの成果についての吟味と検討を進めるなかで新たなアイディアも数多く生み出された.最終年度では関連するデータ解析に多大な進展がもたらされ,これら研究実績を踏まえた全体的統合に基づく研究成果報告書の作成が重要課題となっている.
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