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2000 年度 実績報告書

地域ケア・システムの社会学的比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 12410043
研究機関東北大学

研究代表者

永井 彰  東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90207960)

研究分担者 小松 丈晃  東北大学, 大学院・文学研究科, 助手 (90302067)
徳川 直人  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10227572)
佐久間 政広  東北学院大学, 教養学部, 助教授 (30187075)
近藤 博文  東北大学, 大学院・文学研究科, 助手 (20312522)
キーワード社会的ケア / 在宅ケア / 地域社会 / 施設ケア / 地域ケア / 地域医療 / 地域福祉 / ユニットケア
研究概要

本年度の現地調査により下記の点が明らかになった。
1.在宅ケアを中心とした社会的ケアのシステムづくりをすすめていた地域では、介護保険制度が在宅サービスの限度額を設定したことにより、在宅サービスの水準低下が生じた。ただし、そうしたケースであっても、たとえば医療機関が負担をかぶって従前の水準に近い訪問看護サービスを提供するとか、介護保険外の福祉制度を積極的に活用するなどの方策をとって、サービス低下をできるかぎり抑えようとするこころみがなされていた。
2.特別養護老人ホームや老人保健施設でも、個室化の動きやユニットケアのこころみが散見されるようになった。施設ケアにおけるこうした新たな動向は、社会的ケアのシステムづくりに多大なインパクトを与える可能性があると考えられる。従来、社会的ケアのシステムづくりにおいては、在宅ケアをいかにして可能にするかという課題の解決に主眼が置かれてきたが、そこで提供されるケアの質を高め、本人の望むような生活をいかにして保証するかという問題は十分には吟味されなかった。施設ケアの新たなこころみは、施設のなかにおいても、高齢者が一人の人間として矜持をもって生きることを可能にしようとしたものであり、このこころみは、いかなる生活の質を高齢者に提供するのかという論点をあらためて提起することになった。とりわけ今後、高齢者夫婦世帯や高齢者の一人暮らしをいかにして支援するかという問題がクローズアップされざるをえない。そうした状況を念頭において社会的ケアのシステムのあり方を考察するうえで、高齢者の生活の質という問題があらためて吟味される必要がある。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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