| 研究課題/領域番号 |
12410043
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
永井 彰 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90207960)
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| 研究分担者 |
小松 丈晃 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (90302067)
徳川 直人 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10227572)
佐久間 政広 東北学院大学, 教養学部, 助教授 (30187075)
菅原 真枝 東北大学, 大学院・文学研究科, 助手 (50359501)
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| キーワード | 地域ケア / 地域社会 / 社会的ケア / 在宅ケア / 施設ケア / 医療と福祉の連携 / 市町村合併 / 高齢者ケア |
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| 研究概要 |
本年度の現地調査により下記の点が明らかになった。
1.長野県上水内郡小川村においては、医療と福祉の連携による地域ケア・システムが構築されていた。しかし、キーパースンであった医師が家庭の事情により離村を表明し、また三か町村による合併が準備されるなど、不安定要因を抱え込んでいる。そのため、現状の地域ケア・システムを維持できるかどうかは、不透明である。
2.山村地域と比較するため、離島における地域ケアと施設ケアの現状について現地調査を実施した。具体的には、沖縄県の波照間島(竹富町)、与那国島(与那国町)、粟国島(粟国村)、および鹿児島県の甑列島(下甑村、里村)を対象とした。その結果、山村地域よりも離島地域の方が地域ケア・システムの構築が困難であることが判明した。その構造的要因としては、次の三点を指摘できる。
(1)離島においては、医療の中心的課題は重病人の救急救命とみなされている。高度医療を担う本土の医療機関への搬送が容易ではないので、できるだけ高度な医療を島内で提供することが課題となる。この状況では、高齢者の地域ケアは二次的な課題と位置づけられる。山村地域においては、重病患者は地域の中核病院へと搬送することがともかくも可能であり、現場の診療所は、高齢者の地域ケアを重点課題とすることができた。
(2)離島においては、医師や看護師、福祉施設職員といった地域ケア・システム構築のためのキーパーソンが定着しにくい。山村も同様の問題を抱えているが、離島においては、この問題はより深刻である。
(3)こうした状況のため、高齢者ケアは特別養護老人ホームを整備することによって充足されてきた。このことはさらに、地域ケア・システムの構築を困難にしている。
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