研究課題
平成12年度は研究課題「戦後仏教系社会福祉事業の歴史と現状に関する総合研究」の最初の年であるため、次の項目の調査・研究を目標に掲げて基礎データをとりまとめた。(1)戦後仏教系各宗門・宗派単位での社会福祉活動・事業の記事検索と年表データベース入力(仏教系社会福祉年表作成)(2)仏教系各宗門・宗派単位の社会福祉施設・団体名簿の収集と作表化(仏教系社会福祉施設・団体名簿作成)(3)仏教系各宗門・宗派単位の社会福祉関係文献・資料の収集と作表化(仏教系社会福祉関係文献・資料目録の作成)まず(1)では文化庁編『宗教年鑑』(平成12年版)を参考に、仏教系宗門・宗派を8名の分担研究者に割り振り、宗門・宗派刊行物、関係資料で1945〜2000年の期間の福祉記事・事項検索を実施し、独自開発の年表データベースへ入力をおこなった(項目数:8,000)。現在、分野別年表をすべてインポートして一本にまとめ(「戦後仏教系社会福祉年表」)、記事・事項の重複を加除選択中である。(2)については、前項で配置した担当者から提出の各宗門・宗派単位社会福祉施設・団体名簿を参考に、記載項目の統一化を図るために、共通の名簿フォーマットを作成中である(掲載事項の共通化を検討)。(3)の仏教系社会福祉関係文献・資料目録については、すでに記載のフォーマットを提案していたため、共通の目録を集めることができた。上記の研究期間は平成12〜14年度の3年間にわたるものである。初年度の調査・研究では8名の分担研究者が、戦後仏教系社会福祉年表、同社会福祉施設・団体名簿、同社会福祉関係文献・資料目録の作成をおこない、年表で戦後55年間の仏教系社会福祉動向の概要を鳥瞰し、名簿類で現状の把握ができた。