研究課題/領域番号 |
12410061
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
三上 俊治 東洋大学, 社会学部, 教授 (00114661)
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研究分担者 |
柏倉 康夫 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30283576)
箕浦 康子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (20135924)
吉井 博明 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (10146269)
橋元 良明 東京大学, 社会情報研究所, 教授 (50164801)
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キーワード | 携帯電話 / 会話分析 / メディアエコロジー / 社会調査 / 携帯メール / デジタル社会 |
研究概要 |
1.調査研究の方法 本研究では、デジタル社会でのメディアエコロジーを研究するために、近年急速に普及が進む携帯電話・携帯メールを重点的な研究対象とし、その利用実態とコンテンツの分析、社会生活への影響について調査研究を行った。具体的には、全国の12〜70歳男女1878名を対象とする社会調査(質問紙を用いた個別訪問・留め置き式調査)を実施した他、携帯電話、携帯メール利用者計40名を対象として、特定の1週間の通話内容とメール内容を記録してもらい、これを起こしたスクリプトを使って会話分析を行った。 2.調査研究の結果 (1)社会調査による知見 携帯電話利用者は全体の62.1%、PHS利用者が4.9%、携帯電話の利用頻度は1日1通話以上が63.9%であり、そのうち3分の2がプライベート目的に通話であることがわかった。携帯電話・PHSをかける場所は自宅が56.6%でもっとも多く、路上・街頭の45.1%、職場41.2%、自動車の中37.4%がこれに次いでいる。また、携帯メールの利用率は57.7%に達しており、10代、20代の若年層での利用率がとくに高いことがわかった。携帯電話のメディア・エコロジーを解明するために、相手や用件によって通話とメールをどのように使い分けているかを調べてみたところ、ニュースや緊急な用件の伝達の場合にはメールよりも電話(通話)を利用する人が多いこと、友人との間では、近況報告や雑談のようなコンサマトリーなやりとりの場合には通話よりもメールのほうがよく利用されていること、などが明らかになった。 (2)携帯通話、メールの会話分析 10代〜20代の若者の携帯電話利用は、現在では大半がメールとなっている。携帯メールの会話内容を分析した結果、感情表現として絵文字や特殊記号が多用されていること、全体として文章が簡潔で短く、くだけた会話調であること、移動しながら、きわめて短時間に多くのメッセージが交換されていること、などの特徴が明らかになった。
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