研究課題/領域番号 |
12410061
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
三上 俊治 東洋大学, 社会学部, 教授 (00114661)
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研究分担者 |
柏倉 康夫 放送大学, 大学院・文化情報科学郡, 教授 (30283576)
箕浦 康子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (20135924)
吉井 博明 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (10146269)
八ッ橋 武明 文教大学, 情報学部, 教授 (30239785)
橋元 良明 東京大学, 社会情報研究所, 教授 (50164801)
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キーワード | 携帯電話 / 会話分析 / メディアエコロジー / 社会調査 / 携帯メール / 多チャンネル化 / ケーブルテレビ / パブリックアクセス |
研究概要 |
1.調査研究の方法 本研究では、多チャンネル状況における地域情報メディアの利用実態を探るために、鳥取県米子市において、中海ケーブルテレビの視聴可能地域をエリアとして、テレビ、新聞、多チャンネルケーブルテレビ、インターネットの利用状況、地域情報の情報源、地域住民の情報発信手段としてのケーブルテレビの役割について、テレビ局での聞き取り調査、パブリックアクセスチャンネル(PAC)参加者へのグループインタビュー、米子市民へのアンケート調査を実施した。具体的には、米子市在住の20〜69歳男女819名を対象とする社会調査(質問紙を用いた個別訪問・留め置き式調査)を実施した他、携帯電話、携帯メール利用者計約10名を対象として、特定の1週間の通話内容とメール内容を記録してもらい、これを起こしたスクリプトを使って会話分析を行った。 2.調査研究の結果 (1)社会調査による知見 調査の結果、次のような知見が得られた。(1)テレビとインターネットに関する利用と満足の構造は類似しており、ある程度の相互代替性、補完性がみられる。(2)ケーブルテレビの加入動機は、多チャンネル化と専門チャンネル視聴が大きく、多チャンネル化ニーズが強いことを示している。(3)中海テレビの地域チャンネルは比較的よくみられており、なかでも災害情報、選挙速報、お祭りなどのイベント情報へのニーズが高いことがわかった。(4)パブリックアクセスチャンネルの視聴率は低いが、ケーブルテレビの番組取材を受けた経験のある人が多く、これがケーブルテレビの地域的機能に貢献していることがわかった。 (2)携帯通話、メールの会話分析 携帯メールの会話内容を分析した結果、感情表現として絵文宇や特殊記号が多用されていること、全体として文章が簡潔で短く、くだけた会話調であること、移動しながら、きわめて短時間に多くのメッセージが交換されていることなどの特徴が再確認された他、音声通話との使い分けの実態などが明らかになった。
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