研究課題/領域番号 |
12410075
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
的場 正美 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (40142286)
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研究分担者 |
石川 英志 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (20168199)
松下 晴彦 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 助教授 (10199789)
近藤 孝弘 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 助教授 (40242234)
日比 裕 東海学園女子短期大学, 教授 (60032504)
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キーワード | 授業研究 / 授業分析 / 観察方法 / 観察視点 / 発話分析 / 授業記録 |
研究概要 |
本研究は、多様な教授学習過程の現象を叙述する記号ないしカテゴリー形式を開発し、それにもとづく分析と解釈の手順を明確化することを目的としている。 平成12年度の研究成果は、以下のようである。 (1)現在フライブルク教育大学、(ドイツ)の教授であるH.W.Kuhn教授と共同で、授業を録画ないし観察する際の、黒板、窓、器具類などの環境の表記を開発した。 (2)発言者、発言順序、発言内容で構成されていた今までの授業記録に、発話分析において用いられている,同時発言,割り込み.、沈黙時間等の表記を加えて、授業記録の整備を図った。 (3)記録は、現象の一部を切りとることである。この切り取り方には、観察方法と観察視点のどのような関係があるかを実証的に解明するために、1つの授業過程を次の7通りの観察方法で観察し、記録化した。学級担任による速記録、ビデオ記録、音声録音から起こした文字記録、全体の教授学習過程に着目した観察記録(大学生と大学院生)、特定の子ともに着目した観察記録(学部学生と大学院生)。この記録を比較検討することによって、観察視点のなかでもあらかじめ所持している視点よりも授業観察の過程で気付く視点が重要な役割を仮説構築に果たすことを明らかにした。この成果は、[授業研究における記録方法と観察視点」として第38回日本方法学会および「名古屋大学大学院教育発達研究科紀要(教育科学)』第47巻第1号に公表した。
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