研究課題
8月13日〜22日に韓国資料調査を代表者・分担者2名、その他8名、計10名と現地から朴孟洙教授の参加で行った。ソウル大学、韓国国史編纂委員会、韓国精神文化研究院、韓国国会図書館、韓国中央図書館、韓国政府記録保存所、韓国独立記念館を訪問し、所蔵資料を調査、閲覧、複写した。また、韓国の研究者との交流を行った。その結果、韓国には戦前期日本語文献および朝鮮総督府日本語文書が大量に所蔵されていることがわかり、今後の利用に向けての準備をすることができた。昨年度に外務省外交史料館で複写した日本・朝鮮間の明治期外交文書(貿易関係)を解読した。その結果、日清戦争前の朝鮮では平安道商人・中国人商人の力が強く、これに対して日本人商人は資力も小さく劣勢であったこと、日清戦争により日本人商人の勢力が増すことがわかった。代表者・分担者2名と院生8名で7月26日に日朝関係史に関する研究会を行い、これまでの研究史を整理、検討した。その結果、日本による植民地化を前提とした日朝関係史がほとんどであるために、日清戦争以前の関係史は欠落している事項が多いことが確認できた。また、戦時期の朝鮮人強制連行に関して、朝鮮総督府の独自の立場を解明する必要が指摘された。資料購入では、『国立公文書館所蔵公分別録第IV期』、『朝鮮総督諭告・訓示集成』、『読売新聞』CDROM等を購入した。また、北大附属図書館所蔵の戦前期未整理図書の分類・整理・目録作成作業を行った。
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