研究課題/領域番号 |
12410093
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
片岡 一忠 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (50092515)
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研究分担者 |
松本 浩一 図書館情報大学, 図書館情報学部, 助教授 (00165888)
楠木 賢道 筑波大学, 歴史・人類学系, 講師 (50234430)
佐藤 文俊 筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (50261748)
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キーワード | 内藩 / 外藩 / 朝貢 / 冊封 / 档案 / 官印 |
研究概要 |
本年度は、各自の研究テーマについて档案文書の利用に留意しながら研究をおこなうことと、本研究に関係する文献・史料を収集することの2点についてすすめられた。前者については、「11,研究発表」を参照されたい。佐藤は明清交替期中国社会の意識の変化を『華夷変態』等、中国・日本史料中に描かれた李公子像を分析して考察した。楠木は清初期の満洲皇帝とモンゴル王公の関係(とくに軍事関係)を満洲語档案史料をもちいで検討した。松本は民衆宗教である道教の教義書の中にみられる宗教世界の神々のヒエラルヒーを分析し、現実世界の皇帝支配のそれを比較検討した。 後者の史料収集について、片岡は国内諸機関所蔵の文書以外の史料(非文書資料)の収集に従事した。本年度は主に官印(印影)の収集をおこなった。各機関所蔵の印譜中の明清両王朝が中央・地方の官員や、朝貢・冊封関係、内藩・外藩関係の王公に授けた官印を複写し収集した。この作業は次年度以降継続される(旅費、その他)。文書史料の整理は研究協力者によってすすめられた。すなわち筑波大学所蔵の中国第一歴史档案館档案文書マイクロフィルム中の皇帝支配に係わる史料や内閣文庫所蔵『清三朝実録』を複写してファイル整理をおこない、今後の研究分析に備えた。また、中国正史中の「藩」関係資料の収集もおこなわれた。データベースとしてMOフロッピーの形で収集整理した(消耗品費、謝金)。また、明清両朝の档案史料と皇帝支配に係わる図書を計画的に収集し、既刊文献と併せて、「中国『藩』体制関係文献史料目録」の基礎作業を開始した(設備備品費)。
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