研究課題/領域番号 |
12410099
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
若尾 祐司 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (70044857)
|
研究分担者 |
和田 光弘 名古屋大学, 文学研究科, 助教授 (10220964)
鈴木 祥二 (羽賀 祥二) 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (30127120)
溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50144100)
加藤 久美子 名古屋大学, 文学研究科, 助教授 (80252203)
|
キーワード | 史跡 / 郷土 / 記念碑 / ドイツ地方史 / 地誌 / フィールド調査 / タイ / アメリカ独立革命・南北戦争 |
研究概要 |
各研究分担者は、それぞれ馴染みの個別的な研究主題から出発して、共同のテーマである郷土(史跡)の政治文化史にアプローチしたが、研究の2年度目の本年度は、前年度に引き続いて基礎的な文献の収集や、フィールド調査など、研究の基礎固めをおこなうとともに、電子機器等を整備して収集した史資料の整理・分析を進め、また互いの情報交換や研究成果の検討のために研究集会を持つなど、研究の深化・総合化へ向けて大いに進展が見られた。「19世紀末ドイツの郷土運動」を研究テーマとする若尾は、郷土保護・遺蹟保存運動の形成プロセスとその特徴を解明するため、自らドイツに赴き、貴重な史料の収集・分析を積極的におこなった。「18・19世紀日本における家族と地域性」をテーマとする溝口は、米国カリフォルニア大学等の地理学研究者と活発な意見交換をおこなって国際比較を推し進めるとともに、種々のフィールド調査および収集資料の分析にあたった。「19世紀日本地誌・図絵の歴史学的研究」をテーマとする鈴木は、地誌と図絵からわが国における歴史意識の生成過程とその特質を析出するため、引き続き関連史料の収集を鋭意おこなうとともに、米国に赴いて南北戦争関連の史跡・記念碑を丹念に調査し、日米比較の足掛かりを得た。「アメリカ南部の郷土と記念碑」をテーマとする和田は、独立革命関連記念碑を通じて郷土意識の展開過程を検討するため、引き続き必要な文献・史資料を鋭意収集するとともに、統計的分析をおこなった。「タイ国における郷土の英雄像」を主題とする加藤は、タイ国での現地調査によって英雄像の建立と祝賀運動を調査するとともに、タイの郷土意識に関する文献の収集を引き続きおこなった。さらに以上の研究成果の一部は、各研究分担者がそれぞれ著書・論文等の形で公表するとともに、研究集会を開いて互いの成果の検討をおこない、次年度以降の研究の足掛かりとした。
|