研究課題
昨年度に引き続き、奈良県内から出土した木簡を中心に、飛鳥・奈良時代の文字資料について収集・整理を行なった。奈良県の発掘調査により出土した木簡の写真撮影はほぼ完了し、釈文の再検討を行なっている途中である。写真のデジタル化も継続して行なっている。特に今年度は、赤外線スキャナーを本格的に導入し、新出・既存木簡の赤外線デジタル画像データを蓄積し始めた。この成果については、最終年度にまとめる予定をしている。宮都出土の木簡・墨書土器と比較する目的等で、同時代の地方出土の文字資料に関しても機会を得て実物・複製品の観察を行なった。また、奈良県立橿原考古学研究所による今年度の飛鳥京跡第147次発掘調査で、7世紀後半〜8世紀初頭の苑池遺構から約50点の木簡が出土した。これらの木簡について、洗浄・記録・写真撮影・釈読の作業を行なった。さらに、木簡釈文・内容に関して検討会を開催し、正確な釈文の作成・内容の把握をすることが出来た。
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