研究課題/領域番号 |
12410113
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60193009)
|
研究分担者 |
福島 金治 愛知学院大学, 文学部, 教授 (70319177)
山崎 誠 国文学研究資料館, 文献資料部, 教授 (70094696)
稲葉 伸道 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (70135276)
上川 通夫 愛知県立大学, 文学部, 助教授 (80264703)
松薗 斉 愛知学院大学, 文学部, 助教授 (40209549)
|
キーワード | 中世寺院 / 顕密仏教 / 真福寺 / 金沢文庫 / 仁和寺 / 聖教 / 目録 / 印信血脈 |
研究概要 |
研究代表者および山崎の責任編集による『真福寺善本叢刊』第1期全12巻を全点公刊し終了した。 真福寺の聖教調査については、聖教を体系的かつ生成的に把握する為には、これを単に時系列で並べるだけでなく、内容に則した整理が行われるべきことを確認した。更に書誌的な調査により聖教の形態や書写方法から体系的に分類し、他の史料や目録と照合して復原的に考察する方法論が検討された。三度にわたる調査を経て、聖教形成の前提となるべき開山能信以下、歴代の伝法相承を、印信・血脈等の伝受関係の聖教により確認することを優先的な課題とした。若干の試行を始めているが、今後期間を限り、現存する印信・血脈の採訪とデータ化を行い、歴代が授受した法流を解明し、現存聖教と重ねて位置付ける必要性が認識された。その為の基礎資料が佐藤と福島により提供され、稲葉により、愛知県史編纂の為に調査された印信・聖教奥書・古文書により分析された真福寺の形成と寺院組織について報告がなされた。上川は、覚禅自筆奥書のある『覚禅抄』「尊勝法」一巻を報告し、覚禅抄研究会と合同で調査と研究会が行われた。 仁和寺御経蔵の聖教調査は、前回の科研(平成8〜9)に継続して行っているものだが、二度にわたり、声明・法則箱の悉皆調査を行い、これを完了した。なお、それ以前(平成10〜11)に行った記録・神道については、『比較人文学研究年報二○○○』「仁和寺資料第一集・第二集」として公刊した。
|