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2000 年度 実績報告書

英文学における心身の相関性に関する比較表象文化論的考察

研究課題

研究課題/領域番号 12410118
研究機関東京大学

研究代表者

河合 祥一郎  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40262092)

研究分担者 刈間 文俊  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00161258)
高田 康成  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10116056)
杉橋 陽一  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50015278)
キーワード英文学 / 表象文化論 / 心 / 身体
研究概要

具体的な本年度の成果としては、シェイクスピアの時代の役者の身体が、シェイクスピアなどの劇作家が創造する人物の心とどのように結びつくかという点に関する研究が大きく進められた。シェイクスピアの身体感は、キリスト教暦における謝肉祭と四旬節の流れと切り離すことができないため、本年度の研究では、これを関連点としてキリストの「コルプス」(身体)という特殊中世キリスト教・ヨーロッパ的イメージの広がりと特性を追求しようとする時点にさしかかっている。この点に絡めて、(1)「セネカ悲劇」と「トラウアー・ドラマ」における心身表象の特性。(2)東欧キリスト教会における心身表象の特性。(3)東洋的心身相関論の系譜といった各専門的研究を独自に進め、やがては文化横断的な大きな視野に基づいた「心・魂」と「身体」それぞれのイメージ分析、「心身」の相関関係、特に心身二元論の系譜とその超克、そしてそれらの「文化的特性」に関する比較文化的考察などを総括的にまとめていくことになる。すなわち、平成13年度に予定していたシェイクスピアを中心とするルネサンス演劇における「心身二元論」の様態に関する分析が本年度大幅に進んだため、これを中心として、次年度に予定されている心身二元論再考と心身二元論の克服への試みを行なう体勢に入ったということである。本年度は研究の初年度でもあったため、東洋的心身相関論の系譜と西洋的心身相関論の系譜がどのようにすり合わせが可能なのか、あるいは不可能なのかという点が特に問題となった。中世後期から今世紀の英国文学を大きな研究対象として据えている以上、東洋的視点がそこにどのように組み込み可能なのかを模索してゆきたいからである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 高田康成: "桜吹雪の散らせ方-カール・レーヴィットと日本"UP. 332・3. 12-24 (2000)

  • [文献書誌] 河合祥一郎: "アントニー・シャーの<悪夢>"シアター・アーツ. 12号. 120-121 (2000)

  • [文献書誌] 杉橋陽一: "快速リーディング・ニーチェ"筑摩書房. 198 (2000)

  • [文献書誌] 河合祥一郎: "謎解き「ハムレット」"三陸書房. 232 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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