研究分担者 |
大矢 俊明 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (60213881)
伊藤 眞 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (60168375)
山田 博志 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (10200734)
佐々木 勲人 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 講師 (40250998)
黒田 享 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (00292491)
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研究概要 |
研究実績の概要を箇条書きにすれば次のようである.(1)中期モンゴル語および現代モンゴル語における結果表現の性質を調査した.その結果,Washio(1997)で提案されている結果表現の類型に照らして,モンゴル語は弱結果表現のみを許す日本語・韓国語タイプであることが明らかになったが,モンゴル語にはparticleに基づく独特の表現があり,ゲルマン諸語に見られる強結果表現と一定の類似性も観察された.(2)フランス語の描写構文を取りあげ,特に,同じ二次叙述構文と考えられる代名動詞受動的用法との相違点について分析した.(3)おもに英語とドイツ語の再帰代名詞を「強形」「弱形」という観点から分析することにより,結果構文に対する事象意味論的な扱いに重大な不備のあることが明らかになった.(4)中国南東地域の方言の中から,寧波語・福州語・厦門語・衡陽語の4つを取り上げ,これらを北方方言の北京語と比較することによって,中国語内部における普遍性と個別性の問題について考察した.(5)古高ドイツ語用例データベースを作成し,接頭辞のアスペクト機能を調査した.(6)古スウェーデン語文献の基礎調査を行った.(7)日独慣用句を,構成要素の比喩的意味,慣用句の具象性という,慣用句を構成するふたつの要因を基準にして比較分析をおこない,両言語の慣用句に認められる共通点および相違点を明らかにした.(8)昨年に引き続き,助動詞選択に関する多言語比較研究を行なった.
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