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2002 年度 実績報告書

国際経済統合の比較制度分析-ヨーロッパ統合の経験と東アジア経済圏の展望-

研究課題

研究課題/領域番号 12430003
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

井上 泰夫  名古屋市立大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80160000)

研究分担者 花田 昌宣  熊本学園大学, 社会福祉学部, 教授 (30271456)
平野 泰朗  福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (20165195)
勝俣 誠  明治学院大学, 国際関係学部, 教授 (70204443)
キーワードレギュラシオン / 経済統合 / 比較制度分析 / 東アジア / EU
研究概要

2000年度以降3年計画で開始した本研究は、今年度を以って最終年度を迎えることになった。EU統合の歴史的、制度的形成過程を明らかにした第1年度、そして東アジア経済の成長と不安定性を分析した第2年度に引き続いて、本年度はとくに近年特に成長著しい中国経済について知見を深めるとともに、中国経済を東アジア経済の中に位置づけること、そしてまた、EUと東アジアにおける経済統合の比較分析を試みることが課題であった。前者の中国経済の分析については、2002年10月14-18日にかけて上海を訪問し、企業・工場見学、そして研究者との交流(華東師範大学経済学部、複旦大学経済研究所)を通じて、中国経済の急成長は過去50年近い歴史の中で分析しなければならないこと、言い換えれば、それは決して改革・開放という政策転換だけの成果ではないことが確認された。そして、急成長にもかかわらず、いくつもの内部矛盾を抱えているのが現状であることが明らかにされた。他方、EUと東アジアの比較分析について、まず、これら二つの地域はまったく異なる動態にしたがって経済統合への道を歩み出した。EUではつねに政治的イニシアチブが強かったのに対して、東アジアでは多国籍企業の市場ネットワークこそが地域統合を作り出してきたといえる。はたして、東アジアでは今後EU的な統合が強まるのだろうか。それとも、現状のような状態が続くのだろうか。2002年2月14-15日に開催された国際会議「地域経済統合の国際比較分析」(於名古屋国際センター)での議論が示すように、東アジアでの統合を一層確実にするためには、制度的な拡充が不可欠であり、その点で日本(政府)の役割も重大である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 井上 泰夫: "現代ヨーロッパと「第3の経済システム」の模索"南山大学ヨーロッパ研究センター年報. No.8. 21-30 (2002)

  • [文献書誌] 井上 泰夫: "21世紀型資本主義とは…"日仏経済学会Bulletin. No.25(予定). (2003)

  • [文献書誌] 平野泰朗「転換期の社会保障」: "政策評価研究会編著『政策分析2002』"九州大学出版会. 123-149 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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