研究課題/領域番号 |
12430013
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏昌 早稲田大学, 商学部, 教授 (30187760)
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研究分担者 |
孫田 良平 四天王寺国際仏教大学, 教授 (20209414)
堀 春彦 日本労働研究機構, 副主任研究員
小倉 一哉 日本労働研究機構, 副主任研究員
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キーワード | 戦時経済 / 戦時期の賃金統制 / 生活給 / 労働基準法成立過程 / 労働組合法の成立 / 最低賃金 / 金子美雄 |
研究概要 |
故金子資料は、氏の経歴(厚生省技官,初代労働省給与課長)通り、第二次大戦期及び戦後の賃金関係の貴重な資料を含んでいる。ただし、まったく未整理のまま長い間放置されていた。段ボールにして60箱以上の資料を整理・分類し、内容を検討するのがこの研究である。二年計画の第一期にあたる平成12年度においては主に三つの作業が行われた。第一に多数の学生の協力を得て、資料の大まかな整理・分類を行い、段ボールごとに分類し、データ・エントリを行った。第二番目に、最も重要と思われる戦時期と戦後初期の資料の内容を検討し、マイクロフィルム化を実行した。戦時期の賃金統制を中心として約3万枚の撮影がなされた。資料保存の観点から必要であるとともに、今後、研究者の利用を可能にするため、デジタル化に向けての第一段階が終了したことになる。 第三の仕事として、金子資料の位置付けを明確にするために専門的研究者のヒアリング(計8回)を行った。日本でも有数の研究者、最新の情報を入手することができた。これらの一連の活動の間に研究グループの中心である孫田良平・鈴木宏昌は平成12年7月の日本労務学会30年記念シンポジウム・全国大会において「今日の経営・労働制度の基盤形成:戦時期の賃金とその遺産」(日本労務学会誌第三巻1号2001年1月)というフレームワーク・ペーパーを発表した。 今後の活動計画としては貴重な資料の撮影を継続し、その後デジタル化を行う予定である。また、それらの資料を使い研究報告をまとめることになる。
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